登場人物
● 相談者：萌さん。成美の友人で新婚さん。
● 芽衣 ：今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた
私（パンダ）の高校時代からの友人。
● ジェシカ：ホームパーティーの主催者で、芽衣の仕事のパートナーに
なる予定。
●小林成美：ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ
女子。５歳の息子さん（ハルキくん）がいる。
● 小林瑛太：成美の夫で、ジェシカのビジネスパートナー
● 星野さん : 成美のママ友達
料理上手な
成美のインスタがきっかけで
ジェシカさんとの話題から
萌さん夫婦が、
家事や食事は分担しているという
流れになった時
私
「瑛太さんも、
すごく器用な印象ですけど
家庭でのお食事の準備とか
結構されるんですか？」
突っ込んでみる。
瑛太さん
「そうですねー。
普段は忙しいですけど
休日は手伝いますよ。
妻にもたまには
休んで欲しいですからね。」
成美をチラッとみると
瑛太を気にするかのように
笑っている。
気にしていないかもしれないが
もう私の脳が
勝手にそう思ってしまうのだ。
芽衣
「うわー、夫の鏡っていうか
もうカンペキに、
お手本ですね。
やっぱり仕事が出来る男は
家でも違いますねー。」
成美
「……」
私
「いや本当に、世の中の
不倫とかしちゃってる旦那たちに
瑛太さんの姿
見せてやりたいですねー。」
芽衣
「ちょっとパンダ、
そんな人たちと瑛太さんを
比べないでよー。」
私
「あ、瑛太さんすいません。
比べたんじゃなくて
私は羨ましいだけですよー。
だって瑛太さん夫婦見てたら
喧嘩もなさそうな
ご夫婦なんですもん。」
瑛太さん
「そんな風に
思ってもらえて光栄ですよ。」
萌さん
「……」
それからまた皆が
談笑を始めるが
私の心には、ブラックパンダが
ブワッと広がっていて
この話の流れで
（もし、奥様が浮気とかしてたら
どうされますか？）
とかって
言い出したくなっちゃったりするが
そこまでの仲でもないので
切り出しにくい。
っていうか萌さんよ、
この流れなら黙ってないで
もうここで自分で
ぶっ込んじゃったらいいのに！
とか思っていた
ら。
芽衣
「あのー、
こういう場なんで
せっかくだからみなさんに
お聞きしたいんですけど
結婚って、
どうですか？」
ジェシカ
「えっ！どうって、もしや芽衣
結婚したくなったの！？」
ジェシカさんが
目をキラキラ輝かせて
芽衣に食いついた。
芽衣の独身思想は、
仕事関係者にでも有名なのか。
芽衣
「あぁ、いや違う違う。
パンダは知ってますけど
私たちの身近な友人とかで
結婚問題について
ここ数年で色々あったんで
周りが見て
うまくいってるなーって思っても
なかなか現実は
大変そうだなってこと多くて。」
私
「あー、そうね。
色々あったんだよねぇ。」
斬り込み隊長になったのは、
芽衣だった。
やっぱり、さすがすぎる。
萌さん
「成美は、どう？」
萌さんは、自分の答えは言わず
成美に話を振る。
成美
「えっ？私？
…私は…
仕事もしてないのに
旅行とか、色々させてもらって
ありがたいなって思ってるよー」
芽衣
「へぇ、じゃあやっぱり
結婚って、いいですか？」
おぉ、芽衣。
いいかどうかと聞いたのに
ありがたいとしか
言わない成美の確信に
ちゃんと迫っている。
成美
「…いいですよ。」
私
「芽衣、そりゃあ
成美さんのところは
間違いなくいいでしょー。
ねぇ、瑛太さん。」
あぁ、私ったら探り探り！
瑛太さん
「そうですそうです。
芽衣さんもいい人がいたら
是非！」
芽衣
「えー、でも私
案外恋愛体質になる時もあるんで
…結婚してて、
ふといいなと思う人が出来たら
どうしよう！」
私
「おい。既婚者が集まる
こんな場で言うな（笑）」
私のツッコミに、皆がどっと笑う。
よし、この流れ。
探り探り隊長の私も、
これならいける。
ここから一気に行こう。
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