登場人物
● 相談者:萌さん。成美の友人で新婚さん。
● 芽衣 :今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた
私(パンダ)の高校時代からの友人。
● ジェシカ:ホームパーティーの主催者で、芽衣の仕事
のパートナーになる予定。
●小林成美:ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ
女子。5歳の息子さんがいる。
● 小林瑛太:成美の夫で、ジェシカのビジネスパートナー
● 星野さん : 成美のママ友達
私は芽衣に小声で言った。
私
「…瑛太さんが実はすんごい
モラハラ男
なんじゃないか。ってこと?」
芽衣
「えっ。なんでそう思ったの?
…あ、いや、まだそんな
断定しちゃダメなんだけど…」
私
「…私も別に、断定できないけど
瑛太さんのあの話ぶりというか
口調?
それに外では、誰からも羨まれる
いいパパっぷり。
あと・・気がかりだったのは
さっき私、、、
成美さんと目が合ったけど
その一瞬、
一番精神的に追い込まれてる時の
ミキ(シーズン1)と
おんなじ目だった。」
芽衣
「そうなの?」
私
「いやまぁ、そんなの
勝手な憶測だから
何も知らないくせにこんなの
言うのもおかしいんだけどさ。
…それで、芽衣の方は
瑛太さんと結構関わりそうなの?」
芽衣
「プロジェクトが進む間は
毎日のように顔を合わせるよ。
…まぁ、仕事が順調で
特に何もないならわざわざ
自分からアクション起こしたり
気にすることないのかな。」
芽衣の横顔を見ながら
複雑な気持ちになる。
芽衣がいつになく
芽衣らしくないというか
すごく気を揉んでいる。
私
「ねぇ、すでに瑛太さんと
なんかあった??」
芽衣は静かに、首を横に振る。
芽衣
「それはない。何もない。
ただ、もうずーっと前だけど
職場で結構辛いことがあってさ
その時の上司が
相当なモラハラ・パワハラ男で‥
出勤前に朝、吐いたりするくらい
辛かったから…
…っていうことを当時は、
人に話すのも
しんどかったんだよね。」
私
「……そんなこと、、
あったんだ…」
芽衣
「もう、20代の頃の話だよ。
その時はうちらお互い忙しすぎて
みんな
全然連絡取らなかった時期でしょ。
それにそういう時って
誰かに相談しようとすら
考えつかなかったからさ。
いやでもだからって
その時のトラウマで
まだありもしないこと想像して
余計なこと考えても仕方ないし
勘違いなら私
相当失礼な女だよね!」
私も、20代の時に
初めて勤めた会社では
すごいパワハラに
苦しんだことあったな…
でも確かにその当時は、
誰かに話したり
むしろそれがパワハラなのだとは
思いもつかない時代だったな…
なんて、そんなことがよぎりながら
今はそんな、
過去の話はひとまず置いといて
私
「まぁじゃあ、
萌さんのこととか色々は
考えるとよくわからなくなるから
成美さんともう少し
雑談してこようかな。」
私は、
一旦ジェシカさんの方に行き
美味しそうなパイをもらうと
それを持って、
成美さんに声をかけた。
私
「成美さーん。」
成美
「あっ。パンダさん。」
私
「さっきはご主人と
色々お話しさせていただいてました。」
成美
「あぁ、芽衣さんが呼びに来て
パンダさんがお仕事の話聞きたいって
そう言ってたので
私はそういうのわからないので
入れないなーって思って
遠くから見てましたー。
うちでは仕事の話、
全然しないんですー。」
そう言ってニコニコ笑う成美さんは
また最初の
キラキラしている女子に戻る。
さっきの目つきは、
やっぱり気のせい?
そう思っていたが、
やっぱり、
気のせいじゃなかった。
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