お読みいただいてありがとうございます。
最近読んでくださる方が多くなり
途中から見ていただいている方のために
簡単なあらすじをまとめています。
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ひとしきりタクヤのメモを見て
もう呆れるしかなかった。
特に、お花畑の内容。
別居する相手とはいえ、
タクヤはまだミキの夫だ。
DVとか借金とか度外視しても、
女とのそんなやりとりを
現実に目にする妻の気持ちが
どれほどに辛いか。
どんなにタクヤを憎んでも憎んでも
この痛みが晴れる事などないだろう。
ミキ
「そういえばパンダさん、
帰る前にちょっとだけ待って。」
私
「ん?」
ミキ
「ここまでしてもらって
何にもお礼できてないんだけどさ…
せめて今日は
チビミキのお下がりとか
もし着れるものがあれば
是非持って帰って欲しい。」
私
「え?そんなのいいよ!
でも、嬉しい!
すぐに洋服ちっちゃくなるからさ。」
そういってミキが
隣の部屋から次々と
可愛いお洋服を出してきてくれた。
ワンピースやシャツ。娘には
ちょうど良さそうなサイズのものばかりで
本当に嬉しかった。
と。そんな中、
奥の部屋から、
ミキの声が聞こえた。
ミキ
「なにこれ…」
私
「えぇ?
いやまだ何かあるの…?
勘弁してーー。
もう私帰るよーー。」
少し茶化すように言う私の前に
神妙な顔でミキが持ってきたのは
1通の履歴書だった。
名前の欄には
タクヤのフルネームが書いてあり
職務経歴書の方は
パソコンで打ち込まれた様子だ。
私
「ん?これがどうかしたの?」
ミキ
「これ、
タクヤが今の会社に入る時に
就活してた時の履歴書と
職務経歴書のコピーだと思う。
内容、見て。」
私
「私が見ていいの?」
黙って頷くミキ。
私
「わかった…、じゃあ。」
私はその履歴書を手にとって
その内容をじっくり見た。
私
「どれどれ……いや、これは
なんか、すっごい輝かしい経歴…
タクヤって前の会社で
こんなにすごかったん……
ってあれ?
でもこの経歴とか賞とか、
どっかで聞いた事あるような。」
ミキ
「うん、パンダさんには私
何でも報告してたから
私に詳しいと思うけど
この内容って、大学名以外
全て私の経歴。
これ
経歴詐称って
やつだよね。」
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