大阪市淀川区の映画館「第七芸術劇場」が、靖国神社をテーマにした日中合作のドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」を当初の予定通り5月10日から上映することを決めました。
この映画は、第二次世界大戦中の靖国神社境内で軍人に贈る「靖国刀」を作った刀鍛冶(かじ)へのインタビューと境内でのさまざまな出来事で構成されていて、軍服姿で参拝する団体や、「靖国支持」という看板を掲げる米国人、A級戦犯合祀に抗議する台湾人遺族らの姿をナレーションなしの映像だけでとらえた作品です。今年3月の香港国際映画祭では最優秀ドキュメンタリー賞を受賞しおり、国際的な評価を得ています。
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当初は、全国18館が上映を予定していましたが3月末に、東京の4館と大阪1館が右翼団体の抗議活動などのトラブルを警戒して上映中止を決めました。
今年初め、日本教職員組合の教研集会の会場だった東京のグランドプリンスホテル新高輪が、右翼の街宣や威圧行動で顧客や周辺の住民、受験生らに迷惑がかかることを理由に、裁判所の使用命令にも従わずに使用を断ったニュースを彷彿させます。
騒ぎの発端は、自民党の稲田朋美衆院議員が2月12日に、文化庁管轄の独立行政法人「日本芸術文化振興会」がこの映画の製作に750万円を助成したことを疑問視し、文化庁に問い合わせたことでした。
その後、この映画を巡って党派を超えた国会議員が試写会や勉強会を行ない、危惧すべき問題のある映画のような印象を広めることとなりました。
上映中止の張本人のような扱われた稲田氏は3月31日に、「問題にしたのは助成金の妥当性。私たちの行動が表現の自由に対する制限でないことを明らかにするためにも中止していただきたくない」とのコメントを出しました。
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第七芸術劇場は地元商店主らが出資する96席の小さな映画館です。同映画館には、上映をやめないよう求めるメールや電話などが多く寄せられました。
松村厚支配人は「庶民と深く結びついている映画館は、作品を見て考え、議論のキッカケになる場所。上映を求める声があるので、それに応えたい」と話しています。
ナレーションを排し映像だけで語る映画の声を聞く自由を奪われたくない。
どんな声が聞こえようと、それは私の自由。
どんな声が聞こえようと、それはアナタの自由です。