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タヌキの奇形創作宿

ようこそ。
このブログでは、
オリジナル小説(主に怪談)、童話、
詩、二次創作物を自己満足に綴ります。
Youtubeでは、朗読を投稿し始めました。

気付いた時、それは隙間にいた。


私が何をしていても、


何処かの隙間からこちらを見つめている。


私は隙間を恐れて、


震えながら押入れの中に逃げ込んだ。


ただただ、時間だけが過ぎてゆく。


そして、私は気付いてしまった。


この狭い空間には、


私の他に何かがいる。


「やっと来てくれた」


耳元で女の声がした。


そして、


何かに取り込まれるような息苦しさに襲われた。


その冷たい不快感と共に気が付いた。


あれは隙間にいたのではなく、


影の中にいたんだ。


影の中で……ずっと、私を待っていたんだ。

夢と現実の境には


いつも現れる影がある


昔何処かで見たようなその影は


懐かしく


どこか愛しさを覚えるものだった


ここがどちらであったとしても


心の救いはきっと自分自身の中にしかない


あの影も


都合よく作られた後ろ姿でしかないのだろう


首吊りで死にきれず、


親に泣かれて、心苦しさを覚えた。


しかし、二十代半ばで職もない人間だ。


自ら死を選んだ際に捨ててしまったものも多く、


それは思い出の品や日常品だけではなく、


生きる意思、そのものだった。


つまり、僕は一度死んだ。


僕の物語は完結した。


だからこそ、今の自分の現状を何も思わない。


仕事を探してはいるが、それは親のためだ。


親が生きろというから生きている。


死んで良いと言われたら、僕はすぐにでも死ねるだろう。


首を吊ったあの日、あの瞬間、


確かに心の底に恐怖はあったが、


それよりもようやく解放されるという安堵があった。


それなのにまだ僕は生きている。


自己満足に浸り、


ただただ誰の目にも止まらない文章を書き続けている。


完結した作品に要らない蛇足をつけて何になる?


どうして、これほどくだらない人生になったのかを考えると、


僕には欲が必要だったのだと思う。


僕には大した欲が無かった。


家、車、恋人、ブランド品、


その他諸々、何一つとして興味が無い。


生きていた理由は、親を看取ることだけだった。


しかし、


それは荒れていた兄弟にそれを任せるのが心配だったからだ。


時間の経過で彼らはまともになった。


今では僕よりもよほど立派だ。


だからこそ、あの日僕は自殺した。


しかし、未遂に終わり、空しさだけが残った。


あぁ、親に愛されないことが哀しいなんて、


そんなことはない。


これから仕事に就いたとしても、僕は思い続けるだろう。


早く親に死んで欲しいと。


そうすれば、何の憂いもなく、今度こそ僕は眠れる。


もしくは、自殺が駄目だと言うのなら、


せめて眠っている間に病気で逝けたら、


道を歩いている時、車に轢かれて逝けたらと、


そんなことを考えながら、僕は日々を生きている。


また明日も起きるのだろうか?


このくだらない物語の続編はいつまで続くのだろうか。