サクラのシーズンも終わりを迎え、雨上がりの園庭に散った花びらが水たまりに沢山浮いていました。
早速、玩具のスコップとバケツを持って集まり…
「さくら祭りやぁー!」と集めた花びらをバケツに集めます。
それだけでも集まった仲間と盛り上がり、楽しい会話が弾みます。友達と言葉を交し合う内に表現や語彙が広がっているようです。
雨上がりの外遊びの前には先生が、濡れた滑り台やベンチを拭いています。
服が濡れたり、滑ったりしないように。お尻が濡れると不快です。
朝一番の園庭は、夜の間に出てきた虫たちがたくさん隠れています。
プランターの下、マットの下側をめくると、前の日の夕方にはいなかったのに新しい虫が隠れています。
虫好きの子は、毎日の経験からだいたいどこにいるかを知っています。
協力して捕まえた獲物を集めて会議中…女児でも虫好きな子は平気です。
「ダンゴムシ」を「ダンモグシ」と呼んで夢中になって捕まえている2歳児さん。大きめのダンゴムシは大人気です。
玩具を容器にして何匹も集めます。外遊びが終わって部屋に入る前にはまた園庭に逃がします。また卵を産んで会えるからと納得してもらいます。
園庭の隅にある、落ち葉を積んだ堆肥の山にはダンゴムシ、ワラジムシ、ヤスデ、ミミズ、カナブンの幼虫等が棲んでいます。
ショベルで堆肥を天地切り返していると、時々獲物が現れるので待ち構えている虫好きの子ども達。
堆肥にはフェンスの囲いがあるので子ども達には中まで手が届きません。「捕って!捕って!」と口々に先生に頼みます。
女児でもミミズくらい平気で触る子どももいます。
ヤスデは「ゲジゲジ」を聞き違えたか「ネジネジ」と呼んでいる子もいますが、これを触ると独特の悪臭が手につき、石鹸で洗っても臭いが消えないので敬遠しています。
出来た堆肥は畑に混ぜ込んで肥料にします。
堆肥の中から3匹、カナブンかハナムグリの幼虫を見つけました。
カナブンの幼虫は園庭で捕れる虫の中でも群を抜いて珍しく、捕まえたがります。
カナブンの幼虫は仰向けになり背中をよじらせて前へ進んでいくのを見て、目を見張っていました。
黄色く変色した幼虫はサナギになる直前だと教えると「カブトムシの幼虫の飼育ケースに入れて飼いたい」と訴えたので、そうしました。
園庭の隅に咲いていたカタバミの花を摘んでいました。
自生する雑草の花と園芸用に植えている花とは区別して摘んでいるようです。
時期がきて落ちたチューリップの花びらを盛った砂の上に並べて被せて「見て見て、トッピングよー!」と披露してくれました。
「ケーキ?」と尋ねると「これはねー!トッピングよ!」と答えていました。
覚えたての「トッピング」という言葉を使いたくて堪らないようです。
保育園の限られた広さの園庭でも、子ども達の目には毎日何かしら発見のある情熱が広がる場所のようです。