大劇場を訪れるのは、昨年の4月、星組貸切公演の幕間に出演させて頂いた以来。


今回は、雪組の新人公演を観劇するためにやって参りました。






実は、宝塚ホテルがもうすぐ建て直しのため取り壊されてしまうので、最後に宿泊しようかと思っていましたが、お部屋に悩んでいる間に予約が埋まってしまい、残念でした。



宝塚ホテルと言えば、

音楽学校予科生のすみれ売りの日に、ゆっくり一緒に過ごせるようにと両親が部屋を取っておいてくれましたが、

久しぶりに会って、話したいことも沢山あるのに、話しながら寝たかと思えば夕方まで全く起きず、
起きるなり今度は、本科生の声が聞こえる気がする…と言って落ち着きをなくして、親を慌てさせました(笑)


今もあるのかわかりませんが、音楽学校の授業でテーブルマナーの授業がありまして。
その場所も、宝塚ホテルでしたね。



色々と、思い出深いホテルです。



そして建設中の新宝塚ホテル。
外から少し見ることが出来ました。



出来上がったらまた来てみたいなと思いました。



大劇場へ向かう前に、
花の道にある「Pasta」さんへ。
ここは、現役時代のいわゆるお茶会 "ひなの部" で、大変お世話になりました。


相変わらずの大盛況で、この日も満席。


扉を開けると従業員の方がアッ!と気づいて下さり、女将さんを呼んでくださいました。


「ご無沙汰しています〜!」

 
いつもあたたかく迎えて下さいます。


お送りした年賀状も飾って下さっていました。いつもありがとうございます。

2つ隣に鳴海さんのお葉書も発見…♪


それから、
差し入れをするために楽屋口へ。


楽屋受付のお姉さま方、私を見るなり、

「ちょっとー!
えらい久しぶりちゃうのん?」


「すみません、もう東京の人間になりましたので」とわざとらしい東京弁で返す私。


「うそやろー!」


「ほんまやでー!関西弁忘れてしもたわー!」


と一連のコントを済ませると、


「3年以内にまた来ます」と謎の約束をしてお別れしました(笑)









そして、大劇場。


「諏訪さき」のプレートが掲げられた列に並び、チケットを受け取る段取りでしたが、


実は、こうした形でチケットを受け取るのは初めてで、勝手が分からず、すごく緊張しました…!

前にお並びの方が、後ろでてんぱっている私に気が付き、丁寧に教えて下さいまして助かりました(^^;;





ご存知の方も多いかと思いますが、

諏訪さき氏のお母様、諏訪あいさんは、私が宝塚受験前に通っていたお教室の先生。


私の宝塚受験時代を語るには、諏訪ミュージカルスクールの存在を語らずしては成り立ちません。


ただ、大きな大きなご恩があるゆえに、これまで、現役生の事も考えてなんとなく語るのを遠慮していたのが正直なところでした。


ですがこの日、広い劇場で沢山の方にお声がけ頂きました。



あい先生はもとより、


さきちゃんと私の小学生時代から応援して下さっていた方や、

当時お世話になっていた舞台監督さんや、ラジオのパーソナリティの方、

歌の先生、ダンスの先生、スタッフの方々、

一緒に習っていた生徒さん、親御さん…




改めて、
沢山の方々に助けて頂いて、ここまで歩んでこられたのだなと感じました。




これまで何度か、Instagramで諏訪ミュージカルスクールについての質問を頂いたことがありましたが、前述の通り、慎重になりすぎていた部分があり、答えることを躊躇していました。


でもよく考えたら、感謝の想いしかないのに、それがお教室について書かない理由にはならなかったのかなと… 


私が通っていたのは、13年前くらいまでなのでその時のお話しか出来ませんが、何か質問がありましたら、お答え致します。



私も、今回のことでとても懐かしくなったので、またゆっくりと当時のことを綴ってみようかなと思っています。。




さて、本題に入りましょう。(まだ入ってなかったのか)



いよいよ新人公演開幕です。


双眼鏡を持ち、客席に着くと、座席に大きな顔写真の入ったパンフレットが…!




これだけで胸が熱くなるくらいです、開演したらきっと登場する度に涙に邪魔されて、まともに観られないだろう、とハンカチを握り締めていました……



が、



一言目の台詞を聞いた瞬間から、舞台に引き込まれてしまいました。



早い話が、


懐かしんで泣くには、あまりに変わりすぎていました。


これは多分、しばらく会っていなかった親戚目線に近いような。



彼女は、いつの間にか私の想像を遥かに超えた、深みのある男役さんになっていたのです。



なかなか5組観劇とはいかず、退団してからはとくに自分のいた組以外の観劇は減ってしまいましたが、その間にも、雪組で様々なお役を演じ、沢山の努力をしてこられたのでしょう。


台詞一言、歌の一節、仕草一つに、全てが現れていました。



あぁ頑張ってるねさきちゃん!というよりは、これが…さきちゃん?という感覚でした。



安定感、そして安心感。


中性的なのに古き良き宝塚も感じる芸風。


男らしくかっちり決めているのに、
情感たっぷりに歌い込まれた歌。





その中で、ちょっとした部分に彼女の真っ直ぐさと心根の優しさも見え、つい笑みがこぼれたりもしました😌



最後の挨拶では、


「どんな高い壁も、どんな分厚い壁も…」


そう言いながら言葉を詰まらせる姿に、
努力家の彼女が、どれほどの想いでここまで来たのだろうかと思い、喉の奥が痛くなり涙が止まりませんでした。


2度目のカーテンコールで、

「今すぐ東京の新人公演のお稽古をしたいぐらいです」

という発言には、会場がドっと湧きました。


本心でもあるのでしょうが、涙の後に笑いも忘れない、エンターティナーの姿を見せて貰った気がしました。

 

とっても良い、新人公演でした。





それから、同じお教室出身で、私が退団した公演で初舞台を踏んだ、一禾 あおくんも凄く良かったです。

一緒に話す中で、ハツラツとした明るさと、柔らかな雰囲気を持ち合わせた子だなと思っていましたが、舞台人一禾 あお氏も、とても魅力的でした。


きっとお芝居が好きなんだろうな…

美人さんなのに、こんなに表情豊かにお芝居されたら…困りますね。←
好みな宝ジェンヌさん発見といった感じで、これから益々目が離せないなと思いました(^^)






大満足でロビーに出ると…

何やら視線を感じる。





『本公演は観ないのかい?』

同期たちに言われた気がしました。



……!!!



ということで、慌てて東京公演のスケジュールを見ている真衣ひなのでございました。




cherish now... ひなの