(本記事は、大変長文駄文となる恐れがございますので、お読み下さる方には、あらかじめ、ご了承頂きますようお願い申し上げます。)
え。
‥‥ 行ける!!
花組公演
メランコリック・ジゴロ
エキサイター2018
刈谷公演
所は愛知県。
刈谷市にある、刈谷総合文化センターアイリス大ホール。
名古屋でお仕事がある前日に、ここに花組メランコリック組が来ることに気付いた私は、
名古屋から刈谷市までどれくらいの距離なのか、ろくに調べもせず観に行くことを即決。
今公演、
主演 柚香光
二番手 水美舞斗
これは作品云々では無く観に行きたい。
何故なら、2人は同期だから。
花組同期はもう長らく3人ですが、
そう、真鳳つぐみも今公演に出演しているとあれば、是が非でもこのチャンスを逃したくは無かったのです。
貴重なチケット、感謝、、。
幸い、名古屋と刈谷は電車で20分ほどの距離でした。
楽屋挨拶はやはりいつだって緊張しますが、
一期上さんにご挨拶に行くと、
なんで刈谷?と聞かれました(笑)
同期にも同じことを聞かれましたが、
刈谷だから、観に来れたのです!!
私は刈谷という地名を忘れないでしょう。
同期3人は、みなみ(水美舞斗)以下の楽屋だったのですが、男役2人は喉を気遣っているようだったのであまり触れずにおきました。
芝居・ショー共に、たしかに喉の疲労も激しい公演だろうなと思いましたが
舞台上ではそれを感じさせないほどの声で、歌い、叫び、笑い、時になじりあい、息のあった芝居を見せる2人に感動しました。
柚様とみなみの、ジゴロなのに少年のように振る舞う様は、最高にかっこいいのに可愛くて。
見ていて楽しかったです。
柚様が チッと舌打ちすれば、
みなみが フンっと鼻で笑って
それを客席で観ている私も、思わずふふんっと鼻息が漏れました。
そしてしょみちゃんのスタイルの良さよ。
出てきたとき峰不二子役かと思いました。
小顔の人たちの中にいても一際小顔。それでいて腰位置が高くて、
95期のバービーちゃんとはこの人のこと。
台詞も明瞭で、
艶やかな声色も素敵で、
新たなしょみちゃんでした。
声が素敵といえば、
舞空瞳ちゃん。
私が退団する公演で初舞台を踏んだ彼女。
口上とラインダンス以外を披露する姿を観るのは、初めてでした。
一言でいえば、
すごくすきな娘役さん。
舞空瞳ちゃんが普段どんな方なのか、私は知りませんが、彼女のお芝居を観ていて、自分のファン時代を思い出しました。
あの頃以来かもしれません、こんなふうに思える娘役さんに出会えたのは。
だからこそ、幕間に偶然すれ違った時、
真衣さん!
と声をかけてくれて本当に嬉しかった。
かくして、天性の愛らしさを放つ華優希ちゃんは、ハイカラさん以来に拝見しましたが、今回のお役も、最初だれだろうと思ったくらい様変わりしていて、この作品に、間違いなく彩りを添えていました。
私は元星組で、花組さんのことは上級生も下級生もそんなに詳しくないのですが、
私を見つけると
まいさんまいさんまっいさーーーん!!!と駆け寄ってきてくれる下級生がいます。
下級生といっても、もう立派な男役さん、
峰果とわ氏。
私はずっと、くりりんと呼んでいます。
星組に組周りで来ていた時の公演の宴会余興で、最高にキャラの濃いクリオネを演じていたからです。
私はそのとき、
逸材を発見したような気持ちでした。
のちに、花組に配属された彼女の舞台姿を観た時に、やっぱり。と納得しました。
私はくりりんの芝居心がすきなのです。
今作品の演出は正塚先生。
男性の、かっこよくも未熟な部分とか、真剣なシーンでいきなり飛び出すジョークとか。
先生によって描かれる男性像、作品色が、私はとても好きです。
それから、今回のような、プロローグとラストをオープニングとパレードのようにナンバーで飾る演出も好きですね。
最近の宝塚では、アニメ実写化の際に多い気がします。
さて ショーは、この話をせずしてほかに話す事はございません。
最初の事件は中詰に起こりました。
客席降りしてきた柚様が、
ふいに通路側に座っていた私の方へ近づき
いきなり左手を私の頬に当て
その手はそのままあごへと向かい、
くいっ。
見つめ合う時間、私は息をすることも忘れました。
何の感情からか、
涙が湧き上がってきて、
まばたきをして涙が頬を伝うころには、
彼、 否、彼女は
もう後方にて違う女性をおとしていました。
第二の事件はそのあとです。
今度はみなみが客席降りをしてきました。
降りながら、一瞬にやりと上がった口角を、私は見逃しませんでした。
笑い上戸のみなみだから。
が、この後の展開を期待するも素知らぬ顔で通り過ぎていき、思い違いだったかと力を抜きました。
次の瞬間、
「キャーーーァ!」
小さく叫びながら仰け反ったのはこの私。
みなみに迫られ座席に埋もれました。
心臓が弾けるかと思いました。
隣の人には、騒々しかったかしらと申し訳なさこそ感じていたものの、
終演後に「おめでとうございます!!」とお声をかけて頂いて、宝塚ファンってあったかいなぁとジンと来たのでした。。
同期の男役さんと言うと、星組にも、他の組にも勿論、それぞれ素敵な魅力を持った役者がたくさんいてみんな大好きなのですが、
花組の柚様・みなみコンビは
私にとって少しちがう、のです。
私たちの共通点は、中学卒業で宝塚に入っているということ。
水美を、みなみと呼ぶのは、
みなみは、家族ぐるみの付き合いのある友人の従兄弟で、宝塚受験前にも会ったことがあるからで。
その頃は、私も男役を目指していたので、こんな綺麗な子が受けるのかと恐れおののきながら、負けてられないと闘志を燃やしました。
でも同期として入学すると、顔見知りがいる事は心強かったし、
予科生の初めての休日はどこに行けば良いかわからず、みなみが実家に帰るのに、一緒に連れて行って貰いました。
柚様は、宝塚に入る前の面識はありませんでしたが、これまた予科生の休日は、よく一緒に出かけていました。
本科生の修学旅行で北海道へ行った時には、この2人と、ほかに5人ほどで、一緒に観光した記憶があります。
中学卒業で入っていると、いろんな意味で、成長途中。
私もそうですが、柚様もみなみも、もっと子どもでした(笑)
見えるところで言うと、
私は音楽学校入学時160センチだった身長が、入団後163センチにまで伸びましたが、
柚様はそれよりも変化が大きかったような気がします。
こころも未熟だったから、
お姉さん同期たちですら怖いと思っていたので、最初の頃はいつも中卒でかたまって、ピヨピヨしていました。
まぁ
‥みなみは今も昔も笑い上戸で、
最初の頃は怒られていたものの、
いつの間にか、なんだか許せちゃうキャラクターを確立していましたが(笑)
15歳なんて、今思うと本当に子ども‥。
だから、こそ。
10年、(音楽学校含めると12年)
経つとこんなにも変わるのかと、
久しぶりの観劇だからか、
今回はとても強く感じました。
技術面ではない部分、
例えば、
音の余白をお洒落に使っていたり。
サスで顔だけ抜かれて暗転になる寸前の絶妙な表情であったり。
娘役で10年というと、なかなか上級生という感じがします。
しょみちゃんを観ていても、良い意味で、それを感じました。
それに比べて男役は、
10年やってこそ、と昔から言われます。
その意味を、
今回 、目の当たりにした気がしました。
これがそうなのかと。
そして、
これからを思うと恐ろしいほど楽しみ。
それは、他の同期にも言えること。
だからじゃないけど、
とても身勝手でよくばり言うと、
どうか、どうか神さま、
柚様、みなみ、2人とも‥
この先は書けないけれど。
後半は祈るような気持ちで観ながら。
どっぷり感動し、
どっぷり泣き疲れた1日でございました。
同期が現役で活躍していればこそ、
観劇の楽しみがあるというもの。
最後の一人がその日を迎えるまで、夢を与え続けてもらいたいなと。
それを受けて、
私も
今日、明日を真摯に生きます。
読んで頂きありがとうございました
cherish now... ひなの