~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
梅原デザイン事務所 梅原 真 様
いつも有り難うございます。
先日のワールドカップ。日本代表の活躍を見て盛り上がっているニュース。それを見ていてまたもや違和感。報道の中で平和ボケした若者がニッポン、ニッポンと叫んでいる。昭和初期の人が聞いたらまるで戦時中に煽られたナショナリズムようだ、と思うのではないか。
「天皇陛下万歳、ニッポン・バンザーイ」
こんな掛け声を叫んでいてこのご時世、何の違和感も感じない方がオカシイのじゃないか?何故日本を応援するのか?それも普段はサッカーなどに興味のない人がワールドカップになるとニッポン、ニッポンと叫んでいる。
私自身はスポーツ観戦にそこまで興味はないし、国別対抗の際には知っている選手がいれば頑張れとは思う。だがニッポン、頑張れなんて思ったことは一度もない。日本には優れた人も世界に誇れる才能もたくさんいる。がその反面ダメなリーダー、残念な人もたくさん知っている。それをひっくるめてニッポン全体を応援したいとは思えないのです。
ナショナリズムというとピンと来ないかも知れないが、国粋主義、民族主義や尊王攘夷と言えば分かりやすいだろうか。尊王攘夷とは君主を尊び外敵を排除する考え方で幕末の思想である。要は鎖国時代の閉鎖的な思考であってその延長が帝国主義に結びつきナチズムやファシズムへと発展する。その先は言わずもがなの、戦争。
そのように思えば。ワールドカップでニッポン、ニッポンと無邪気に騒いでいる輩をバカらしいと白々しく見るに止まらず、かつての帝国主義を復活させかねない危険な性質が現代人の中にも確かにある、と愚かしさに顔を歪める訳です。
どうしてスポーツは未だに国を背負って闘うのだろう?だから戦争が未だに絶えないというのに。
だが私は知っている。国という概念が未来には消えることを。人種という概念すら無くなるであろうことを。何故ならそれが宇宙の法則だからである。
宇宙の始まり。
宇宙は無から生まれたと考えられている。無、即ち真空には莫大なエネルギーが含まれていることが量子力学では知られている。その無のエネルギーが超高温の熱に変わり、光が生まれ更に単一な素粒子、X粒子が生み出された。
そのX粒子が変化しクオークとレプトンと呼ばれる一群の素粒子へ、これらが集まって陽子と中性子、即ち原子核に。これに電子が捕まって物質の基本単位である原子ができたのだ。この原子同士が更に結合して様々な物質を作り出して行く。即ちあらゆる金属も我々有機物も、いや宇宙にある全ては構成要素は同じなのである。
宇宙の法則とは、単一なモノから異なる多様なモノへと変化し、これが集まって更に複雑で多様なモノへと進化して行く、ということなのではないかと。つまり、集合と分散、そして再集合の流れである。
この法則に当てはめてみると、例えば地球の大陸はまずパンゲア大陸という一つの巨大な大陸が生まれそれがちぎられて複数ある現在の大陸へ、更に2億5千万年後には集合して再びかつてのような巨大大陸に収束する。
例えば生命はまさに単細胞生物の誕生からこれが複数集まって多細胞生物へと進化して来た。今後どう進化するのかは不明だがもしかしたら多細胞生物同士が再結合してキメラのように更なる進化を遂げるのかも知れぬ。
例えばコンピューターの世界。 メインフレーム の1980年代が集合の時代、2000年代後半からがクラウドコンピューティングの分散の時代。
例えば人種の問題。かつて人類は一種類だった。それが黒白黄などに分かれたが現在は世界的な交流が深まりつつあり、いずれは皮膚の色も単一の人種へ近づくと言われている。そこからまた変異が生まれ新しい人種が生まれまた単一になり・・・
例えばナショナリズムを引き起こす民族の問題。文化や文明だって少し前まではバラバラで地域によって特徴的だったものがネット社会、SNS社会の影響でアフリカだろうがアマゾンだろうがどんな文化も共有され近い将来単一の地球文化へと進化することだろう。
このように。今はバラバラで排他的な国という概念も、いずれはきっとまとまって一つに集約され、みんなで地球という一つの文明が誕生する運命にあるに違いない。
何故ならそれが法則であり宇宙の意思であるからだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~