2010年9月初旬
今までに経験がないお腹の張り感。
近くのA病院の内科を受診。
イケメン爽やかドクターに「異常なし」と言われホッとして帰宅。
でもやっぱりお腹が変。
9月中旬
以前検診を受けたことがある婦人科クリニックを受診。
腹部エコーと内診でA病院へ再度紹介状を書いてもらう。
このとき先生は分かってたんだろうなあ。
内科宛てに書くけど、きっと婦人科に回されると思うよと言われた。
でもそれ以上何も言わなかった。
先生は違う病院に行く?と聞いて下さったけど
近いのでそこでいいですと、のん気な私。
紹介状をもって再びA病院内科へ。
前回とは違うドクター。腹部エコーをして紹介状もフムフムと読んでいたけど。
「特に異常ないですよ。でも一応CT撮って帰ってね」と。
9月下旬
CTの結果を聞くため内科の待合室でぼーっと待っていた。
やっと名前を呼ばれて診察室に入ると、見たこともない美人先生。
マスクをされてたけど、キリッとした切れ長の瞳が美しい。
おお・・・アイラインを上手にひいてる!とどこまでもアホな私。
パソコンには私のCT画像。
「これから厳しいお話をしなければなりません。
おそらく卵巣がんだと思われます。詳しいことは今後の検査結果次第ですが、
かなり進行していて腹膜播種も認められます。
手術、抗がん剤と厳しい治療が続きますが頑張って下さい」
「は?ランソ・ウガン?フクマクハッシュって何?」
と言葉に出したのか心の声だったのか覚えていない。
足先がジーンと痺れて、床にぽっかりと穴があいて吸い込まれていく感覚がした。
そしてこの瞳を私は一生忘れないだろうと思った。