最終戦が終わってから書こうと思っていたことですが、女子プロゴルフについての概観を書いてみます。自分の為でもあるのですが少し整理してみたいと思います。

女子プロゴルフは社団法人日本女子プロゴルフ協会が試合を主催していると思ったら間違いですね。
エリエリールの例を上げると以下のようになっています。

主催 大王製紙株式会社

公認 社団法人日本女子プロゴルフ協会

後援 日本ゴルフ協会、四国ゴルフ連盟、香川県ゴルフ協会、
三豊市、四国新聞社、愛媛新聞社、西日本放送、南海放送、日本ゴルフトーナメント振興協会

協賛 テレビ協賛各社

企画 第一通信社

競技運営 ミズノ株式会社


協会はあくまでも公認をしているわけで主催は大王製紙であり、後援はJGAをはじめゴルフ団体とマスコミ、行政なんですね。そして、競技運営についてはミズノというわけです。

協会が主催するのは
●日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯
●LPGAチャンピオンシリーズリコーカップ
●ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ

ですが下の2つは日本テレビ放送網との共催です。

基本的にはスポンサーが主催のケースが多いのですが、その中にはテレビ局が入っていることが多いのです。女子プロゴルフは、テレビ局の影響下にあるということでしょう。

スポンサーにしてもテレビ放映があるからスポンサーになっているわけで基本的にはメディアとしての影響力によって成り立っていることがわかります。

ゴルフファンの中にテレビ中継で特定の選手しか出さないのはおかしいというご意見があるのですが、これは何度も楽々が書いていますが、選手のスポンサーはテレビ局にとって大切な顧客ですから当然スポンサーの意向を汲んでテレビ露出させているわけです。

藍ちゃん、さくらちゃんの契約内容をみればわかります。サントリー、アサヒ飲料というのは大口の広告出稿会社であり、ゴルフだけでなく様々なスポーツの番組スポンサーになっています。飲料という消費財を扱う会社は広告が生命線ですから当然です。

JALやANAもそうですし、サロンパス、サトウという医薬品会社も広告が大切な会社です。

なので試合中継の時もこういう契約選手中心に放送されることがあるんですね。そして、テレビ局としては視聴率を稼ぐ選手が重要です。

視聴率を度外視して放映しているのはスカイAスポーツ+の全部見せますシリーズくらいでしょうか?女子ゴルフを愛する皆さんには好評の番組ですが、選手のスポンサー契約をあまり意識しないで公平に放送してくれますのでいつもはテレビに出ない選手も顔を見せます。

女子プロゴルフに影響力を発揮しているのはクラブメーカーなどの用品・用具メーカーがあります。
ゴルフ人口が減ってきたとはいえ、ゴルフクラブは高額商品であり、ドライバー1本がデジタルテレビの1台分はするわけですし、セット価格にすると10万円台となりますね。ボールにしても高いものです。
というわけでクラブメーカーも選手を媒体にしてのビジネスを展開しています。クラプメーカーは試合では選手のサポート用に改造バスの中に工房を設けて選手の要望に従ってチューニングしてます。試合では選手の帽子などにメーカー名をいれることで我慢しているわけです。

クラブメーカーはゴルフ雑誌を媒体として良く使ってます。ゴルフ好きな人が見る雑誌ですからまさに消費者層を狙い打ちしているわけです。大半のゴルフ雑誌はメーカーのCMで成り立っていることがわかります。

最近のクラブメーカーは大半が中国で生産していて国内は企画開発と販売だけでしょう。旨みのある商売ですが・・・

今年のクラブメーカーのビッグな話題はアメリカではボール使用率1位のタイトリスト社が韓国企業に買収されたことです。→こちらをご覧下さい

日本企業の停滞と韓国企業の躍進は家電ばかりか、ゴルフクラブやウェアにも波及しています。韓国人選手にとってこれは自分達が活躍して築いたものですが、元気の良い国であると改めて思います。

タイトリストを買収したフィラコリアはミレア・アセットが関係してい申智愛選手なんかを擁しています。ご紹介した記事を見て愕然とする方もいるでしょう。

日本のクラブメーカーに対しての苦言も先の記事には書いてありますが、確かに納得の場面もあります。