忘れられない日となった、小さな音楽会2019 その3 | 大府市|オカリナ・ピアノ・フルート|MAiCO 音楽教室|名古屋市・東海市・刈谷市・東浦町

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オカリナ奏者で、MAiCO音楽教室代表の西村麻衣子です。オカリナ演奏家として活動の他、名古屋市、大府市、東海市、刈谷市、東浦町周辺で、オカリナのレッスン(ピアノ・フルートも)をしております。

第3部。

6番目に出るKさんの事を伝えないといけませんが、

数名以外はまだ知らないので、

都合で出られなくなったので飛ばします、ということだけを伝えます。

 

その際に「いい曲なので後で私が吹こうと思います」と伝えました。

 

よりにもよって、Kさんは

「千の風になって」を選曲していたのですから、、、、

 

音楽会は進み、

やがてFさんの花の歌が始まります。

ランゲの花の歌。

ステキな曲です。

 

「吹けるかどうかわからない」Fさんは休憩時間にかなり動揺していました。

なのに立派に演奏しました。

 

次にA子さんが「タイスの瞑想曲」を演奏。

FさんからAちゃんもかなり動揺している、と聞いていたのに、こちらも立派に吹き切りました。

 

そして、救急隊と一緒に発見したYさんが、泣きはらした顔で

しかししっかりとした足取りで、舞台に登場。

ピアニスト真理子さんにニコっと一瞬微笑んで合図をして、

 

亡き王女のためのパヴァーヌを吹き始めました。

 

「麻衣子先生みたいに吹きたいのになかなか吹けない」

私の動画を何度もY-TUBEで見ながら頭に叩き込み、耳に目に焼き付けて、でも「麻衣子先生みたいに吹けない」と苦しんでいました。

 

昨日のリハは立派でした。でも今日はどうなるんだろう。。。ハラハラ見守る中、最高の演奏で終えました。

 

衝撃でした。

仲間の中で一番年齢の高い、でも頑張るKさんを、優しくYさんはフォローしてきてくれました。

そのYさんが、救急隊と一緒に亡くなったKさんを発見して数時間後に舞台に立って吹き切ったのです。

 

もちろん棄権することだって出来たけれど、それはKさんだって絶対に望んでいない。それをYさんも感じていたと思います。

 

「動揺して吹けない、というのはプロの場合は言い訳でしかないな」と思いました。

でも、やっぱり動揺は抑えられません。

動揺しながら進めて行く中、オカリナの生徒さんと私のフルートのデュオの出番が回ってきます。

 

落ち着こう落ち着こう落ち着こう

 

自分に言い聞かせて吹きました。

 

そしてその後に、トリの、小6デュオが演奏して、大きな拍手に包まれ、

 

その後は私の講師演奏。

動揺の中、フルートで綺麗な音を出すのは不安でした。

精神的ショックからアンブシュアがきちんと作れないという不安。

 

でもやるしかありません。

 

いろいろな思いが錯綜するけれど、集中しないと吹けない曲。

ひたすら集中することに力を注ぎます。

 

無事吹き終えた後、

東京オカリナカルテットの公演など、宣伝をさせていただいてから(そこはしっかり)

 

Kさんのことをみなさんにお話ししました。

会場から小さい声で悲鳴がいくつか聞こえました。

 

そして楽譜がないので不安だけど、彼女が吹く予定だった「千の風になって」を演奏しました。

 

吹きながら、いろんなことが頭をグルグルします。

事細かに指導したこと、

彼女が苦手で何度も繰り返したところ、

悩んで悩んでいたこと。

 

ここはね、こうやって吹くんだよ、

 

そんなことを語りかけながら吹いていきます。

私の中のKさんは笑っていました。

 

鼻をすする音があちこちから聞こえます。

 

Kさんは会場に来ているんだろうか、そんなことを考えながら吹きます。

 

一番最後、

 

ソソソラシ♭シ♭ラソファ

 

で終わるところを、

 

ソソソラシ♭シ♭・・・・・レミファ~

 

と上に上げて吹いて終わりました。

 

咄嗟に、

 

天へ届けと思ったからです。

 

直後に亡くなるってわかっていたら・・・・

もっと優しい言葉をかければよかったという気持ちは吹いているうちに、

 

「お世辞は彼女は望まなかったよね・・・・」という気持ちに多少変わりました。

お世辞を言われるために私のところに習いに来ているわけではなかったし。


でも後悔はゼロにはならない。

 

そんなことが頭でグルグルしています。

 

発表会は、みんながすすり泣いた後に2.3部参加者全員で舞台にあがって最後の演奏。

曲は、

こんな時に、「見上げてごらん夜の星を」!!!

 

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しんみりした発表会は絶対に望んでいない。

だから最後は笑顔で終えました。

 

終わってから一人の生徒さんが「最後の曲の時にずっとありがとうありがとうって聞こえていたんです。だからそれを伝えようと思って」と伝えに来てくれました。

 

別の生徒さんからは、頑張って練習して来たことが当たり前に舞台で発表できたことに感謝の気持ちでいっぱいですとメールをいただきました。

 

昔一緒の職場で仕事していたんです、と号泣している生徒さんもいました。

 

いろいろYさんとはお話したかったけれど、会場片づけがありましたし、その後誰もいない会場で2曲演奏させていただいたので、まだ詳しくお話出来ていません。

 

とにかく自分の中で整理が出来ていません。

まだ実感がわきません。

 

この世からもういなくなったという事実がまだ実感できません。

 

Kさんのご冥福を。。。とか、安らかに。。とか

そういう言葉をまだここに書くのに抵抗があるほど、実感がわかないの、Kさんごめんね。

 

でもとにかく、

明日が来るとは限らない。

だからやりたいことは今やらなきゃ!

生きたいように生きなくちゃ!

 

そう思ったことを備忘録として残しておきます。

 

ダラダラと申し訳ありませんでした。

 

そして生徒の皆さん、もともと至らないのに、更なる至らないだらけの発表会でしたが一日お付き合いいただきありがとうございました。

 

大好評の同級生デュオ

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右がトリプルオカリナのタクトくん、左はピアノのシュンペイくん。

イケメンデュオとして仕立て上げ、

ガンガン働かせて、私がガッポガッポ儲けると言う構図を描く、笑