好きこそものの上手なれ、といいますが、
子どものレッスンをしていますと、親御さんがピアノや音楽に興味を持っている方のお子さんはとてもよく伸びていきます。
それは決して、親がピアノが上手だから、とかそうとも限らず、
ピアノは全く弾けなかったけど、憧れだったとか、
ピアノは興味なかったけど、わが子に買ってやったら、自分も弾いてみたくなったとか。
子どもはやっぱり親に認めてもらいたいし興味を持ってもらいたい。
だから、ピアノを習う上で、
「興味を持ってもらう」
「気にかけてもらう」ことは、
子どもの上達につながります。
興味とは、
気にかけるとは、
ピアノを弾くのを親が聞いてくれることだったり、
ここはこうするんじゃないの?と言われることでもあったり、
「練習しなさい」とか、「宿題やったの?」とか声掛けをしれくれることでもあります。
子どもで、自主的にせっせと練習する子は、非常に少ないと思います。
というか、
うちにはたくさんの大人の生徒がいますが、
自主的にせっせと練習してくる生徒は非常に少なく、
「時間がなくて~~~」という生徒さんが大半なので(笑)
子どもが自主的にやるなんて、
そうそうない、と思っていいです。
毎度毎度、練習しなさいと言わないと、しない、
という前提で声掛けしてください。
宿題も、曜日を決めて、確認してあげてください。
レッスン当日確認すれば、
大抵忘れていたりして、
ガミガミ怒らなければならなくなりますので、
土日とか、習い事がない日とか、親御さんが精神的に余裕がある日に、声掛けしてあげるといいと思います。
でもって、
3分ぐらいでいつのまにか、寝転がっていても、
まあー、三分弾いたからいいか、と、
毎日声掛けしてくれれば、それなりに弾ける様になってレッスンに来てくれます。
生徒ちゃんのお父様が、電子ピアノを買って以来、毎晩ヘッドホンをしてピアノに向かっていらっしゃるとのこと。
お父様がピアノに興味を持つようになってから、生徒ちゃんがうなぎのぼりで上達しています。
毎回、お父様からの質問が、生徒ちゃんを通して来ます。
先週は、「ジャッキ(弱起)って何?」でした、笑
別の生徒ちゃんは、お母様がピアノに憧れていたとのことで、お母様の妹さんも一緒になって練習に付き合ってくれているようです。
その生徒ちゃんが今日は眠くて眠くて、グネグネでお母様に連れてこられました。
グネグネしたまま、抱えてレッスン室に引きずり入れまして、笑
お母様も厳しく言い聞かせていましたが、グネグネのまま。
「大丈夫ですよ」と言いながらお預かりしました。
ずっと目をつむって、寝たふりしているので(立ったまま)
いろいろ言葉がけしましたが、目を開けません。
袋の中に、お月謝袋が見えましたので、
「あのね、ピアノのお月謝、お母さんが一生懸命働いて稼いでくれているんでしょ。
大切なお金だよ」
と言いましたら、
パチコン!!!!!と目を開けて、
月謝袋を私に手渡して、レッスンが始まりました。
子どもは親の背中を、良く見ていますね。一瞬泣けそうになりました。
お母様が、どんなに頑張っているか、そして、忙しい中でわが子にどんなに目を向けているか、感じられる瞬間でした。
私の子どもたちも、この子と同じような境遇で育ててきましたし、
おかげさまで、元気にすくすく育ってくれましたが、
私は忙しさにかまけて、子どもに目を向けてこなかった・・・と反省しきりです。