早生まれで精神的に幼かった息子には勉強面で全く期待していませんでした。


そもそも子どもはなるようにしかならないと思っていたのと、勉強が向いているかどうかもわからないし、向いていないなら別の道が山ほどあると楽観的だったからです。知り合いのお子さん方にもいらっしゃいますが工業や商業高校で在学中から山ほど資格をとるとか。


危機を察して一目散に逃げる屈指の用心深さと観察力に、たとえ勉強ができなくたってこの子は大丈夫だろうという確信がありました。


都会にいて、中学受験率が過半数に迫るかの地域で、あらゆる大手塾が通える範囲にある環境で、なんの焦りもプレッシャーもなく通塾せず😃 幼い息子が同じようにできる訳がない。


山ほど自由時間があるなか、夢中になったことに、あーでもないこーでもないと試行錯誤するのはこの頃から今に続く。そのうち、少年団のスポーツに夢中になりました。自主練をして、あれこれ試行錯誤に明け暮れる日々。


中3から夢中になった工学分野もその延長。課外活動で、魅せ方を”わかっている”実績校の強者揃いの中、等身大の試行錯誤/発展途上感を全面に出した息子。完成していない素朴な印象が、かえって雑な?内容を補い好感をもって頂いたかもしれません。


昨今意識がますます高まっており、力を入れている学校では社会課題解決(=課外活動)を主眼とするアピールが先生方の指導も含めて背景に透けて見えるケースも正直多いところ、息子の場合は好きなことの熱意90:何とかそれを社会課題に生かせないか10の思考割合でした。ベースがテレビ番組の博士ちゃん。


好きこそものの上手なれ、好きだから試行錯誤や失敗が苦にならない。


我流探究活動は失敗が続き、「好きじゃないとやれないと思う笑」と苦笑いしていたこともありました。


「すぐに答えを求めようとしない」


Amazonプライムのドジャース山本由伸投手のドキュメンタリーのなかで、彼の飛躍の一因となった矢田院長(今はドジャースのトレーナー)が仰った言葉です。


ChatGPT時代。すぐに答えを求める今の時代に響く言葉。山本由伸投手は地区予選3回戦敗退ながら、一球一球意図を持って投げる姿勢がスカウトの目にとまったとのこと。その後19歳でやはり自分でいろいろ考えて、納得して周囲の懸念を押し切り、矢田院長の指導のもとフォームを全面的に変えて今の成功に至ったそうです。


あれこれ考えたり頑固な点は息子と一緒だな〜と思いました。もちろん彼のような大成功は息子にはあり得ませんが。


合格とか、採択とか、選考とか、ソーシャルメディアとか、認めてもらうという承認の方向性に早熟に”寄り過ぎる”ことは、海外大ブームの盲点かと思いますが、答えを求め過ぎないというのは今こそ貴重で贅沢な心の余裕だと思います。