NAOのひそひそばなし -3ページ目

なつ

 6月もおわりに近づくと梅雨の影響もあって、じめじめとした

暑さがまとわりつくようになった。

今年の雨は例年よりも少ないようだが

それでもしとしと、ざぁーざぁーと街を濡らしている。

濡れることは好きではないけれど、

匂いや空気はなんだか浄化されているようで優しく思う。


 昨日の夜もちょうど雨の合間にうちを出た。

私の好きな雨の匂いもいつもより濃い気がして

なんだか心がむずむずする。

そのむずむずは、他の人たちも同じだったのか 

そんなに早い時間でもないのにいつもより通り過ぎる人の数が多い。


 1番はじめにすれ違ったのは子どもとお母さんの3人乗り自転車。

その次にやってきたのは、高校生くらいの男女。

男の子の方がボールを持っていたから、バスケでもした帰りだったのかな。

 

私のこぐ自転車が川沿いの道に出た。

いつもの道なのに、なんだか今日は気持ちがいい。


 犬の散歩をする人、ランニングする人、家に帰る人。

いつもなら視界の端を横切るだけの人たちを見るのも悪くない。


なんだか風も柔らかくて、このままずっと走っていけそうだけど

夫婦そろって散歩をする姿を見ていると、早くあの人に会いたくなった。

この優しい空気を知らせたくてペダルをこぐ足を速める。

今日は見たいドラマがあるはずだから、このむずむずのお話は

1時間たってからはじめよう。


今日あったいいことはあなたに話したいから。