よだかは実にみにくい鳥です。
顔は、ところどころ味噌をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて耳までさけています。
足は、まるでよぼよぼで一間とも歩けません。
ほかの鳥は、もう、よだかの顔を見ただけでも、いやになってしまうという工合でした。
たとえば、ひばりも、あまり美しい鳥ではありませんが、よだかよりは、ずっと上だと思っていましたので、夕方など、よだかにあうと、さもさもいやそうに、しんねりと目をつぶりながら、首をそっぽへ向けるのでした。
もっと小さなおしゃべりの鳥などは、いつでもよだかのまっこうから悪口をしました。
「ヘン。また出てきたね。あのざまをごらん。ほんとうに、鳥の仲間のつらよこしだよ」
「ね、まあ、あのくちの大きいことさ。きっと、かえるの親類か何かなんだよ」
こんな調子です。
おお、よたかでないただのたかならば、こんな生はんかのちいさい鳥は、もう名前を聞いただけでも、ぶるぶるふるえて、顔色を変えて、からだをちぢめて、木の葉のかげにでもかくれたでしょう。
ところが夜だかは、ほんとうは鷹の兄弟でも親類でもありませんでした。
かえって、よだかは、あの美しいかわせみや、鳥のなかの宝石のような蜂すずめの兄さんでした。
蜂すずめは花の蜜をたべ、かわせみはお魚を食べ、夜だかは羽虫をとってたべるのでした。
それによだかには、するどい爪もするどいくちばしもありませんでしたから、どんなに弱い鳥でも、よだかをこわがるはずはなかったのです。
宮沢賢治作品を読みたくなったー。
というわけで、懐かしの、よだかの星を読んでみたー。
気が向いたときにちょこちょこ練習して、
あげてみますー。
どら