こんにちは

まほろです

 

 

築95年の夫の実家をリフォームして

行ったり来たりの二拠点生活をしています

 

 

 

 

 

 ​昭和の価値観

 

 

 

リフォームのために、夫の実家の片付けをすることになった私たち。

 

誰も住まなくなって10年とはいえ

築90年を超える家には、築年数に見合ったものがあって

その整理に週末を費やすことになりました。

 

  

この家は昭和から平成にかけて

何度もリフォームを重ねてきました。

 

 

納屋を壊して部屋と水回りを増設したり、

縁側を広げて子供部屋にしたり

また、それを戻したり。

 

 

台所も、井戸の近くにおクドさんのあった時代から

少なくとも3回はリフォームしています。

 

そう言えば私が結婚した当時は

お風呂は五右衛門風呂のような風呂釜で

周りはレトロなタイル張りでした。

 

 

昭和の初めから時代を経て、

生活様式がずいぶん変化しました。

 

特に昭和の時代には、

電化製品が次々と家庭に入り、

 

そんな変化の早い時代には

10年前のものさえ古く感じられたでしょう

 


新しい物が出てくれば、

買うのが当たり前。


「新しい」のがいいことで

「古い」のは価値がないこと。

 

そんな価値観があったような気がします。

 









  


 悩みながらの仕分け

 

 


 

今でこそ、持たない暮らしに憧れる人が増えましたが、

 

一昔、ふた昔前までは

持っていることが大事でした。

しかも捨てない。


 

実家にもいろいろな物がありました。

ミニマリストの正反対。



例えば食器は、和洋中の大皿小皿。

普段用に、お客さん用。

慶事用に仏事用。

 

しかも、10客とか20客ずつ。

50個セットの湯呑みやお椀もあって

飲食店ができそうです。

 

時折遊びに行く私たちや義妹家族にも

1人ずつにお茶碗と湯呑みとお箸が用意されていました。


 

寝具も、家族用、来客用に加えて

私たちと妹家族にも一人ひとり個人用の布団と枕。



それは義母のセンスと心遣いであり

昭和の価値観だったと思うのです。 



正直、今はそれほどの量は要りません。

管理の手間も減らしたい。



私たちは、使えそうなものは残して

数をかなり減らすことにしました。


1人ずつ用はやめて、

みんなで使う前提に変えました。

 

 

食器は段ボールで数箱分捨て、

 

布団はきれいなものだけ選って、

残りは粗大ゴミに出しました。


新品のシーツ類もシミが出ていて

ほとんど捨てることに。

 

調理器具も、ここで調理はしないと割り切りました。

 

5、6台あった扇風機、4台あった石油ストーブは、半分に減らして納戸へ。(まだ半分ある!)

 


物を減らすうちにでた

衣装ケースやカラーボックスは

重ねたり分解したりして、

車に乗せて帰って処分。 


 

自分たちが住んでいない家でのゴミ捨ては、運ぶ手間が加わるので少しずつしか進みませんでした。

 

 

 

 

 

 

 非日常空間に似合うもの

 


 

私が決めた、家のコンセプトは

非日常を愉しむいえ。


日常を思い出させるもの、

古民家に似合わないプラスチック製品はできるだけ排除です。



一方で、残すものも選びました。

 


非日常の空間には、

非日常のものがあって欲しい。

 



昭和レトロなガラスの器とフォーク


 


多少不便でも良いのです。

時代遅れが、かえっていいんです。


 

だって、非日常を楽しみにくる家だから。

 

 

「これ、もう古いよね」

だから捨てようではなく

 

「これ、古いよね」

だから残そう。という価値観。

 

 

非日常だけに、

自分の家のモノ選びとは違うものさしで



便利さとか使いやすさではなく



あえて時代を感じるもの、

今では手に入らないもの、



自分では買わないもの

この家に似合うもの、



家の歴史を感じるもの


 

そんなものは残したいと思いました。

 


 


衣紋掛けも昭和育ちには懐かしい



 

 で、私のものさしは

間違ってなかったと思いますよ。



この家に来た同世代の人たち、

みんな懐かしがってくれるんです。



わぁ、懐かしい〜!

子供の頃、うちにもあったわ!



中には、残しといたらよかったわ、と

ご実家にあったもの処分したことを後悔する友人も。

 


昭和世代には懐かしい。

平成世代には新しい。

 


話題を提供してくれる昭和のモノたちは

非日常空間の名脇役なのです。







今日も最後までお読みいただき

ありがとうございました