触れあう手と手。
見つめあう瞳。
その瞬間 私は愛されているのだと信じていた。
長年の想いが通じて、私は満たされた気持ちでそばにいた。
優しく微笑み、私の髪をなでる貴方の行為。
「貴方が大切だよ」
甘くささやく言の葉に、同じように言の葉を告げる。
触れるだけの口付けに、私の体は身動きができなくなるほど・・。
貴方に愛されているのだと。
私は貴方に愛されているのだと。
貴方も私を愛しているのだと。
そう感じ貴方の隣にいたのは私だけだったのだと気がついたのはいつの頃からだろう
貴方の瞳が私を捉えながら、別の場所を瞳に移してたこと。
私を抱きしめながら、別の場所へ心を向けていたこと。
愛された記憶は確かにあるのに・・・・。
もう、私のそばには貴方はいない。
貴方にだけ愛してほしい。
貴方にだけ私を見つけてほしいのに。
貴方にだけ抱きしめてほしいのに。
貴方にだけ心を捧げたいのに。
もう、貴方は私を見ない。
もう、貴方は私を抱きしめない。
もう、貴方は愛してくれない。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
あとがき
すごく久しぶりに、書きました。
リハビリを兼ねて書いてます。
さすがに右目を使わずに書くのはつらいです。