第三章 弐拾壱話 決して届かぬ月のよう(21) | As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

版権作品にオリジナル人物を入れての二次創作小説を載せてます。
『遙か』シリーズが中心です

熊野で起こっている異変。

それを解決しなければ、先に進むことは出来ない。

どうしたらいいのか悩み考えそして進むことが大切。

けれど、一緒に行動を共にすることは―――――


「原因を突き止めるのは、私達も一緒だよ」


「・・・・・」


「将臣くん・・」


望美の言葉に無言のまま。

その姿に不安げな顔を見せる。


「あなたは一緒に行きなさい」


「おい」


「二手に分かれて、原因を探しましょう。効率がいいから」


将臣に、にこやかに答える咲弥。

その様子を黙ってみている知盛。


「お二人もご一緒に・・。私の仲間も歓迎してくれますよ」


「・・・・申し訳ないけれど、将臣」


「ん?」


望美の一旦言葉を区切り、将臣に声をかけた。


「議論の暇はないから。もう行くわ」


「咲弥・・・・」


「望美さん。貴方にも申し訳ないけれど」


「あ・・・」


望美の返事も将臣の返事も聞かず、咲弥は知盛の手を取ると

その場を後にした。