「そういえば、あの時合ってない奴もいるな」
「そうですね・・・。」
「あ~。なるべく短くしてくれよ。面倒だからさ」
「わかりました」
将臣の言葉に弁慶は苦笑しながら、的確にそして簡潔に
新たに仲間になった八葉を紹介していく。
「そして、最後に・・・。敦盛くんです」
「あ、敦盛・・・です。初めまして」
「うん?ああ、宜しくな」
目を伏せて話す敦盛に、いつもと同じように笑顔を見せて答える。
「私は、咲弥です。宜しくね。敦盛君」
「はい・・・。」
「これで、八葉全て揃いましたね」
「うん」
嬉しそうに話す譲と望美に敦盛は言いにくそうに口を開いた。
「八葉とは・・・、全員がそろわないといけないのだろうか?」
「揃わないと駄目とは言いませんが、やはり神子を護るためには」
「どうして、今頃そういうの?」
「いいじゃね~か。別に俺がいなくても今までやってこれたんだろう?」
怪訝そうに敦盛を見る、朔や弁慶、それは他の仲間たちも同じだったが
あっけらかんと話す将臣の言葉に
九朗は呆れた顔で息を吐く。
「まあ・・・それもそうだが」
「今はゆっくりと身体を休ませましょう、ね」
「そうだな、腹減ったし行こうぜ」
「・・・なんで兄さんが仕切るんだよ」
ぞろぞろと部屋を出て行くみんなの姿を見ながら
咲弥は敦盛を見た。
「行きましょう。敦盛君」
「すみません。将臣殿、咲弥殿」
「ん?いいって事よ。俺達とお前は初対面って事だろ?」
「気にすることはないのよ。敦盛君」
「何してるんですか~~。行きましょう?」
望美がひょっこりと顔を出して笑顔を浮かべ三人へこえをかけた。
将臣は手を上げて返事を返し
咲弥は敦盛に手を差し出した。
「行きましょう。大丈夫よ」
「咲弥殿・・・」
「大丈夫だから、ね」
「・・・・本当に、貴方にそう言われると本当に、大丈夫な気がする」
「そう?」
敦盛の言葉に、にっこりと咲弥は微笑み返した。