こんにちはまひろです
今回は前記事★の続き
自尊感情はどうやったら育つのか
について、書いてみたいと思います
1年ちょい前に投稿した記事の手直しなので
『あーこれ、読んだわ』って方は、どうぞスルーくださいね
興味のある方は、お付き合いくださいませ
こちらも真夏に咲く花、タチアオイ
まずは前回のおさらい
人間として、自分のことを大切に思う感情である
自尊感情には
基本的自尊感情と社会的自尊感情の2種類があり
こんな構造になってるそうな
このピンクの基本的自尊感情と
青の社会的自尊感情が
バランスよく成長していると
人は大いに幸せを感じ
楽しく生き生きと暮らすことができる模様
そして
ピンクの基本的自尊感情
これがどうやら、キモのようで…
こちらがしっかりと育っていないと
上に乗っかる社会的自尊感情も育ちづらく
グラグラと不安定な状態に陥ってしまうそうなのです
ですので
基本的自尊感情をいかに育てるか
これが大事 ということになります
というのが、前回のお話
さて、今回はいよいよ
その方法を紹介させていただきますね
そもそも
基本的自尊感情の育ちには
下の4つの基本要素があるらしいのです
1.基本的信頼の獲得
乳児期の関わりで獲得する「信頼」
2.共有体験
お母さん(養育者)と子どもがいっしょに「何か」をして
「体験」と「感情」を共有すること
3.無条件の禁止
「ダメなものはダメ」ときちんと伝えること
4.無条件の愛
愛されていると実感できること
ひとつずつ解説します
1.基本的信頼の獲得
これは、乳幼児期に養育者との間で赤ちゃんが獲得するもの
泣くことで、お腹が空いたらおっぱいがもらえて
おしめが気持ち悪くなったら替えてもらえて
眠くなったら、よしよしと抱っこしてもらえて…
そんなことで生まれてくる「信頼」
うん、すごく初期段階の基本的な部分ね
そして、一番大事なのがこれかも
2.共有体験
きっとここ、テストに出るよ
(出ません)
私が勉強会で紹介いただいたのが、なんとこの絵
ニッポンの美雅びな浮世絵
周延さんの「幼稚苑」からの作品だって
こんな風に図解されています。
出典は北山修先生の「共視論」です。
お母さんと子どもが、本物の鯉おもちゃ
とにかく、一つのものをいっしょに眺めています。
これを「共視」と呼びます。
お母さんは子どもをしっかりと抱っこしています。
(ここが身体的交流)
お母さんは「これはお魚よ」と、子どもにものの名前を教えたりもします。
(名付け)
お母さんは子どもを「愛しい」と思い
子どもは「守られている、一緒にいてくれる」と感じます。
(ここが情緒的交流)
こうして、お母さんと子どもの間には
「体験の共有」と「感情の共有」が起こり
深い感情の交流が生まれます。
子どもが育っていく中で
こういう体験が何回も何回も積み重なっていって
それがやがて
「自分は自分でいいんだ」
「自分には生きている価値があるんだ」という
確固とした基本的自尊感情となっていくのだそうです。
この共有体験には
「共視」のほかに
家族が一緒に食事をする「共食」
一緒に食事をするのは、動物の中でも二足歩行の人間だけだそう。
他者の心を推論する力を持っているのも人間だけ。
共食は人間だけが持つ、力と心の結果なんだそうです。
保育園・幼稚園・こども園での共有体験であある「共育」
乳児なら、保育者との1:1での共有体験
幼児なら、遊びを通した仲間との共有体験
『絵本の読み聞かせ』で物語の世界の共有や、読み手と聞き手の感動の共有がそれに当たる。
などがあるそうです。
そしてさらには
<学校での共有体験>によっても自尊感情は育まれます。
学校行事や部活動で、友だちや教師との体験や感情の共有をすることで
協力・意見・感情の交流によって、基本的自尊感情が
勉強やスポーツでの成果によって、社会的自尊感情が
それぞれ、育まれます。
この共有体験は
とにかく
『いっしょにする』ことを意味します。
いっしょに ご飯を食べる
いっしょに 生き物を育てる
いっしょに コンサート・観劇に行く
いっしょに テレビを見る
いっしょに 人の死を悲しむ
その時に大切なのは
『親の気持ちを伝える』こと
感情に従い、自分のメッセージを伝えること
「お母さんは、そんなことは嫌」
「お母さんは、とてもつらくて、そんなことはできない」
(これ、「私は…」で始まる「I(アイ)メッセージ」です。大事です)
時には、感情的になって、本気で「怒る」こと
(「叱る」ではなく、「怒る」んです。これも大事)
(怒りに震えて、涙を流して)
それによって、子どもは善悪の判断の基準を内面化していく
(前述の3.無条件の禁止の実行)
以上の共有体験によって
4.無条件の愛が、子どもに伝わっていくのだと思います。
「○○できるあなただから愛してる」とか
「○○なあなたに価値がある」
これは条件つきの愛
「○○できるあなただから愛してる」は、裏返せば
「○○できないあなたは愛さない」となるから
「○○ができるほど がんばったあなたのことが、私は大好き」
つまり
「がんばったあなたも、そうでないあなたも、私は大好き」
この無条件の愛を、Iメッセージでお子さんに伝えることが大事
家庭での共有体験はこのように
基本的自尊感情を育み
命の大切さを理解し、子どもの心の成長を促します。
自分が大切。だから他人も大切。
自分が大切。だから、どんな命も大切。
これが心の土台として確立されます。
基本的自尊感情は一回築かれると、とても強固なものです。
そして、それを築くことができるのは
毎日の何気ない体験の積み重ねです。
薄紙を一枚一枚重ね合わせていくように
何重にも積み重ねられて
時間をかけて
徐々に徐々に形成されていくのです。
このしっかりとした基本的自尊感情があれば
たとえ、何か失敗をして、大きな挫折を味わったとしても
自分自身を見失うことなく、困難を乗り越え
立ち直ることができるのです。
そしてこの基本的自尊感情は
いつからでも育てることができます。
遅すぎるということはありません。
大人になってからでも、十分間に合います。
その場合も、とにかく体験を共有することが大切です。
ただ、大人の場合は、「親との共有体験」ではなく
「仲間と…」「指導者と…」など
共有する相手が変わってきます。
けれども、基本となる部分は同じだそうです。
私が勉強会で教えていただいたことは
以上です。
参考文献
「子どもが育つ条件」 柏木惠子 岩波新書2008
「共視論」 北山修 講談社2005
「乳幼児期から育む自尊感情」 近藤卓 エイデル研究所2015
「自尊感情と共有体験の心理学」 近藤卓 金子書房2010
不登校になった当初
沈痛な面持ちで
話しかけても返事もしてくれなかった我が子が
時間とともに
ゲームやYouTubeを見て笑うようになっていって
そのうち、学校には行ってないものの
笑顔も増えて、ずい分元気が戻ってきて
そうなってきたら今度は
そろそろ動き出すかな…なんて
ついつい期待してしまいますよね
あるいは、元気そうに見えるのに
なかなか動き出さないお子さんに
イライラしてみたり…
そんな時には立ち止まって
少し離れた場所から
お子さんを観察してみましょう
共有体験を通じて
お子さんにしっかりと「無条件の愛」が伝わりましたか
その結果
お子さんの基本的自尊感情は
しっかり大きく育ちましたか
焦らず、確実に
基本的自尊感情を育てること
それが一生の宝物になると
私は信じています
な~んてね
参考になる方が一人でもおられますように…
最後までお読みくださり、ありがとうございました
よい一日をお過ごしくださいね
相変わらず記事長いよな~って
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