こんにちはまひろです。
今回は予告通り、眠り姫についての考察です。
眠り姫の原因は、副腎疲労から来る機能性低血糖症でした。
書いてたら長くなったので、先に結論書いときますね(^▽^;)
うちには今25歳の娘がおります。(2016年10月現在)
大学を出てから一年間のリハビリ(?)を経て、現在歯科助手として働いています。
詳しくは、「娘の経緯★」をご覧くださいね。
娘は21歳の冬に、突然眠り始めました。
大学で彼女は聖歌隊に入っていました。
2012年11月、当時大学3年生の彼女は妙に忙しくしていました。後でわかりましたが、隊の指揮者に抜擢されたようで、そのための楽譜づくり(かな?)を毎夜毎夜、ほとんど寝ずにしていました。そしてそのまま学校の授業に出、夕方帰ってから晩御飯まで寝て、そのあとまた部屋にこもって作業。
「いつ寝てるの?そんなことしてたら、身体壊すよ!」
たまりかねて注意しますが、聞く耳持たず。
そんなことを1ヶ月ほど続けました。
聖歌隊は12月がオンシーズンですから、毎週末どこかの教会でクリスマスミサやコンサートが開かれ、歌いに出かけて行きます。平日はほとんど眠らず、週末も出かけて…。昔からこうと決めたら親の言うことなんて聞かない人でしたから、気が済むまでやってもらうしかありませんでした。
2013年
年が明けて2日、珍しく熱を出しました。滅多に風邪もひかず、インフルエンザにかかったこともない人でしたが、よほど疲れていたのでしょう。この機会にゆっくり休めばいいわ、ぐらいに思っていました。
熱は一日くらいで下がりましたが、その後も一日中寝ています。4日たっても5日たっても寝たきりです。朝は全く起きれず、昼食を食べに降りてきて、しばらくするとまた部屋に戻って眠り、夕食を食べに降りてきて、お風呂に入ってしばらくすると、また部屋に戻って眠ります。
これは何ごとぞと、正月明けにすぐ医者に連れて行きましたが、「風邪が長引いているだけでしょう。」 と風邪薬を出されただけでした。
でもさらに一週間たっても寝たきりです。もう一度医者に行き、精密検査をしてもらいましたが、それでも異常はありません。女の子に多いという甲状腺の病気も異常なしでした。
困った先生は漢方薬・補中益気湯(ホチュウエッキトウ)を処方し、心療内科の紹介状を書いてくれました。
補中益気湯は、中2の時息子も飲んでいましたが効かなかったので、あまり期待はしていませんでした。ら、本当に何の効果もありませんでした。
一応、心療内科にも行ってみました。「うつ病」と診断され薬が処方されましたが、息子のこともあり、(その前年の秋に息子は、別の心療内科から「薬の効かないタイプ」と言われて、放り出されていました。) 薬は効く気がしませんでした。
当時息子が通っていたカイロプラクティックの先生のところにも行ってみましたが、やはり原因はわかりません。
何の手立てもなく、眠り続ける娘をどうすることもできませんでした。
大学はそれまでの2年間と、3年の前期でしっかり単位を取っていたのが幸いし、3年の後期はもともと専攻のゼミと3教科程度の履修しかありませんでした。後期試験も受けられませんでしたが、それまでの授業での分で何とか単位がもらえたようでした。
2013年4月
4月になり、4年次は専攻のゼミさえ出席すれば卒業できる状態でしたが、その週に一度の10時からの授業に間に合って起きることができないのです。仕方なく母が手続きをして、一年間大学を休学することにしました。
その頃息子は高1で、比較的元気に学校に通ってはいましたが、やはり疲れやすく疲れが取れにくい状態でした。誰にも頼ることができず、色々良さそうな健康食品をとっかえひっかえ、娘と息子に試しました。
クロレラ、にんにく玉、イミダペプチド、オルニチン、シジミ習慣……
にんにく玉が一番効果があるように感じたかな?(あくまで個人の感想です。)
夏ごろになると娘は少し起きている時間が長くなってきました。
夏休みに息子がオーストラリアに語学研修に行ってる間(今から思えば、よく行ったね)、母と二人で2泊3日の台湾旅行に思い切って出かけてみました。(父は中国に単身赴任中でした。)
犬はおばあちゃんが預かってくれました(どうでもいい)。
心療内科のうつ病という診断は、全く腑に落ちるものではありませんでしたが、それでもあまりにも家に引きこもっているので、たまには外へ連れ出して気分転換もいいかな、と思ったのもありました。(もちろん、母が行きたいというのも、大いにありました)
台湾では自分たちのペースで動けたので、夜は早く寝て朝はゆっくり起きて、観光や食事や買い物を楽しみました。
だからと言って、帰ってきても体調は急には良くはなりません。
秋になり、息子の疲れがピークに達し、また学校に行けなくなってしまいます。
そして大阪中津のK統合医療内科に出会います。
息子が先に行って副腎疲労症候群と診断されました。
そして娘も一ヶ月後に行き、やはり副腎疲労症候群と診断されました。
息子は疲れて眠れなくて、ますます疲労が溜まるタイプ。娘は眠る眠る、眠り姫。
タイプが正反対なのに同じ病気って、なんだか不思議でした。
それでもようやく、納得できる診断を受けることができ、回復への道のりを歩き始めることができたのでした。
クリニックではまず、息子と同じ検査を受けました。
・遅発型フードアレルギー検査
・毛髪重金属検査
・唾液中コルチゾール検査
・血液検査
遅発型フードアレルギー検査では、数値はそれほど悪くはありませんでした。
毛髪重金属検査では、かなり重金属が体内に蓄積しているという結果でした。
唾液中コルチゾール検査では、息子よりも朝のコルチゾール値が低いことがわかりました。(そりゃ起きれんわ)
血液検査の結果、低血糖症の疑いがあるとのことで、日を改めてさらに、「 5時間糖負荷試験」を受けました。
一定量の糖を飲んで一定時間後に血液採取。それを5回繰り返し、糖が身体に入った時の血糖値の変化を測定して、その病理性を診断する検査です。
その結果、副腎疲労のための機能性低血糖症と診断されました。
(もちろん、普通の病院では診断されることのない病名です。)
副腎は血糖値を調節するホルモンも分泌しているので(ODと副腎疲労症候群の関係は?にも少し書いてます。)、副腎が疲労するとそのホルモンの量が少なくなり、血糖値の調節が上手くできず、少しの糖にでも身体が過剰反応して血糖値が跳ね上がります。そしてそのあと急降下。ちょうどいいところを通り越して、身体が生理機能を維持できるぎりぎりまで一気に下がります。とてもとても身体をまともに起こしておくことなんてできません。生きていくためには眠るしかないのです。
どのような治療を行ったか
1.まず、腸の調子を整える
K先生はビフィドバイオテクス(高濃度乳酸菌サプリ)…なんか何回も書きましたよ。そう、息子と同じサプリです。を飲むよう指示。
彼女は遅延型フードアレルギーはそれほどひどくなかったのですが、便秘気味だったのです。いずれにしても、「体調はまずは腸から」というのがK先生の治療方針です。
最初、グアガム(乳酸菌のえさになる食物繊維のサプリ)を摂っていたが、その後さらにグレ-ドアップしてエンデフェンという、腸の炎症を治す漢方薬入りのサプリに変更。(これは漢方薬そのもののすごい味で、息子は飲めなかったので彼はずっとグアガムでした。)
2.血糖値の乱高下を防ぐため、GI値の低い食べ物を食べるようにすること。
GI値の低い食べ物 肉・卵・魚・大豆などのタンパク質 野菜や海藻類 乳製品 ナッツ類
GI値の高い食べ物 白く精製した食べもの 甘い食べもの
3.一度にドカ食いするのではなく、ちょこちょここまめに少量を何回にも分けて食べるようにすること。
具体的には
朝は特に血糖値が下がって起きにくいので、寝る前になにかGI値の低い食べ物を、少しでも食べてから寝る。
朝は枕元にGI値の低い食べ物を置いておき、それを食べる。
お腹が空くまでに、自覚がなくてもちょこちょここまめにGI値の低い食べものを口に入れる。
チーズやナッツ類がおすすめ
4.鉄分補給
血液検査で鉄の量は正常値であるものの、フェリチン値(体内に貯蔵されてる鉄の量)が低いことがわかったので、ヘム鉄のサプリを摂るよう指導。
フェリチン値が低いと、疲れやすい体質になってしまうらしい。
鉄の吸収を助けるため、ビタミンCも同時に摂ること。
あ、これはうちの娘に限った話です。
5.副腎ホルモン、コルチゾールを補給
息子も飲んでいた、DHEAを一日1錠から2錠飲む。
途中からDHEAは保険適用の薬、コートリルに変更になる。
このような方法で治療はスタートしました。
半年くらいたって腸の調子が整ったと思われる頃から、体内に溜まった重金属を取り除くため、キレーションを始めました。(副腎疲労治療 クリニックに通って②に説明あり)
計10回ほど行ったかと思います。
途中有機酸検査を行いましたが、腸内ガンジダ菌の数値は問題なしでした。
フェリチン値を調べるため、2ヶ月に1度くらいの割合で血液検査を受けていました。
ずっとヘム鉄のサプリメントを飲み続けていましたが、フェリチン値はあまり改善されませんでした。(なぜかは分かりません。)
こうして治療を進めるうちに、徐々に起きている時間が長くなっていきました。
でも相変わらず朝はなかなか起きられませんでした。
2014年4月
同級生はすでに卒業してしまっていましたが、大学に4年生として復帰します。残す単位はゼミだけでしたので、その頃には週1回の授業に出席できるくらいには、体力も回復していました。
劇的に回復することはありませんでしたが、少しずつ少しずつ、普通の生活ができるようになっていきました。
Kクリニックに通い治療を受けるうち、何よりも驚いたのは、それまでひどかった生理痛がとても軽いものになっていたことです。
それまではあまりの痛みのため、期間中は鎮痛剤を制限量ギリギリまで飲み続けるという有り様でした。ひどい時は、夜中に痛さのあまり唸り声を出して、周りが起こされることもあったほどです。
子宮内膜症など、何か病気にかかっているのでは?と疑い、婦人科を受診しましたが、異常なしとのことでした。
それが、痛みのひどい日に指定量の半分を飲む程度で、やり過ごせるようになっていました。
Kクリニックでは栄養指導を受けながら、副腎疲労症候群の治療を受けました。副腎はその働きの中に、性ホルモンの分泌も入ってますから、副腎の疲労を取ってあげれば生理痛までましになるんですね。
逆に言えば
ひどい生理痛は副腎疲労の兆候だったのかもしれません。
それまで副腎なんて、存在すら意識してなかったからねー
そして2015年5月からは、西宮今津の川本治療所★のお世話になっています。
川本先生の施術と、「温圧療器★」や「大字式健康器★」での自己指圧とを継続し、そこからまた少しずつ、健康な人と変わらぬ生活をできるまでに回復してきました。
川本治療所でのサプリメントは、息子と同じ、「たらの肝臓の油」「葉酸」「ビタミンB6」の3種と、川本先生おススメの「オーガニックフルボ酸原液」(1億年前の植物が堆積した層から摂れる、70種以上の植物ミネラルがバランスよく含まれている原液、つまりとっても濃厚で高品質なミネラルの原液) をオレンジジュースなどで薄めて飲んでいます。
それと「記憶水★」
今も川本治療所には2週に1回のペースで通って施術を受けています。
現在、歯科助手の仕事を週4回、母(私)の実家の会社の経理の仕事も週1回、しています。
また、高校時代の薙刀(なぎなた)部で一緒だった友達や、大学時代の聖歌隊の友達とも頻繁に連絡を取り合うようになり、聖歌隊OBの会(月1集まって歌ってるみたいです)に参加してみたりと、発病で失ってしまったかに見えた人脈も、今少しずつ回復してきているようです。
まとめというほどのものでもないけれど…
Kクリニックで受けた、最初の検査結果では
息子の結果と比べると、数値が低いものが多かったです。
娘はそれまで元気だったのに、2~3ヶ月で急に具合が悪くなりました。(生理痛という兆候はあったにせよ。)
それに対し、息子はそれまでに5年間も、治療のすべもなく具合の悪い状態が続いて、その果ての検査だったので、彼の方が身体(特に副腎)へのダメージが大きかったのだと思います。
姉弟といえども、体質の違いというのも、もちろんあったと思います。
ここからは反省文…
「こんな病気などにかからず、普通の健康な女子大生だったなら、普通に就活して、今頃普通にOLさんをしていただろうに…」 と本人が思ってるんじゃないかな、と思うと
親としてはなんとも切ないものがあります。
でも、こんな風にも思うんです。
「病気の弟」に手を焼く母親に注意を向けてもらえない、「手のかからない、しっかり者のお姉ちゃん」は
心のどこかで
自分でも気付かないレベルで
「ちょっとぐらい、私のことも気にかけてよ!」 と思っていたのかも…
それが病気の根本的な引き金になっていたのかも…と。
(多分、彼女は全面否定するでしょうけど)
いわゆるインナーチャイルドってやつですか?
「このまま大人になりたくない!」
彼女の心の中の、子どものままの部分の彼女が、そう訴えていたのかもしれません…
(スピリチュアル方面は半端な知識しかなく…すみません)
今となっては、親として申し訳ない気持ちでいっぱいです…。
お母さんがいたらないばっかりに~~~(T_T)
ごめんよおぉ~~
でも、過ぎ去った時を取り返すことはできないし、過去を見つめてくよくよしていても何も生まれてこないから
今、ここから
自分の人生を自分の足でしっかり歩いて行ってほしいと…
心から祈ります。
この病気と戦った3年あまりの時間を
自分のマイナスとするか
未来への肥やしとしていくかは
これからの彼女次第
これからの彼女の生き方次第
そして彼女なら、きっと
その答えをしっかりと私たちに示してくれるだろうと
母は信じています
眠り姫の治療経過報告が、とんだバカ母の懺悔記事になってしまいました
ご兄弟・ご姉妹のおられる方は、私を反面教師として、お子さんのことを大事にしてあげてくださいね
最後までお読みいただき、ありがとうございました