「ヤマトタケル」(1994) | 特撮好み

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    同じ題材を使っている「日本誕生」(1959)と嫌でも比べたくなる。あれはざっくり言うと…(長いけど)
"超豪華実写版大長編まんが日本昔ばなし"
…ってところだ。
    物語は"日本武尊"の活躍を中心に所々で日本の神話が語られる構成で中々凄い‼︎
    オールスターって割にちょっとだけ登場のキャラが多いが…日本武尊が"三船敏郎"ってだけで本当凄い‼︎
    特撮も凄い‼︎一番目に付く"八岐大蛇"は当然だが、ラストの"天変地異"も中々の出来だ‼︎
    恐らく日本の神話を最も忠実に映像化してるだろう。歴史や国語の題材にピッタリかも。
    てな訳で「日本誕生」は"老若男女"誰が見ても少なくとも勉強にはなる"名作"だ。
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    一方今作「ヤマトタケル」。同様に"日本武尊"と日本の神話を題材にしてRPG色の強い大胆なアレンジを施し、"良い意味"で「日本誕生」とは全くの別物となっていた。
    個人的に、映画なのに
"RPG"体験ゾーン
と宣伝しているのが凄い(((゜д゜;)))("ファンタジー"って今ならなるだろ?)
きっと"若男女"向けかな?だが神話へのリスペクトもある様に思えた。
    いや本当、登場人物も特撮も見所が超意外‼︎
    流石に"タケラー"とまではいかんが好意は凄く持てた。"力作"だな( ̄ー☆
(…ネタバレ少々)





    ・物語
    前半は"日本の誕生"から"クマソタケル撃退"までを描いており、大筋は「日本誕生」に(違うかもだが)近い…後は恐ろしくファンタジー要素を加えている。
    "神の使い"やら"妖術"やら"魔神"やら多い。特にオロチをぶっ倒せる唯一の剣なんて見た目と演出、まんま
"エクスキャリバー"だ。
    ヤマトタケルは初め"災いを招く物"と予言され殺されそうになる所、普通に「罠だ」と"見てる側"からは分かるが後々タケルの超パワーや母親と兄の死となどの詳細が前半終わりまで一切説明がないため"見てる側"の不安を見事に掻き立たせているので流石と思う。
    後半からは封印されて宇宙を漂っていた"ツクヨミ"="ヤマタノオロチ"が遂に復活‼︎地球を征服しようとする…そして勇者"ヤマトタケル"とヒロイン"オトタチバナ"が立ち向かう‼︎…と言う超王道展開‼︎
    特に"オロチ"は普段は人間状態"ツクヨミ"で活動する所はRPG要素が良く出ていて面白い。
    しかし"地球征服"って…以前の"八岐大蛇"とは比べもんにならんような…
"ヤマタノオロチ"よ、凄いグレードアップだな⁉︎
    結局のところ…RPGなストーリーだな(・∀・)所々気になる部分もRPGって事を考えればかなり納得できる…はず(;^ω^A


    ・登場人物
    ヤマトタケルが"高嶋政宏"だぞ!
駄目な訳がない‼︎
    当時としては一番ベストな選択だろう。どこかスタイリッシュだ。作風にも合っている。ちなみに勾玉を使って自らの"気"を高める時の顔は…かなりヤバイぞ!(^▽^;)
    オトタチバナの"沢口靖子"は…悪くは無かった。失礼だが…「ゴジラ」(1984)の時よりは上手くなっている。それと…振り付けを決めて「オン‼︎」と叫び火炎弾を放つ所はかなり癖が強いぞ(`・ω・´)ゞ
    ツキノワ(麿赤字)は影の首謀者だな(見たからに悪役だ(゜д゜;))。かなりしつこいし、正体が超ビックリだ。
    ケイコウ(篠田三郎)は正直、駄目な奴かいい奴かイマイチわかりにくいキャラだったな。
    イナヒヒメ(杜けあき)とオオウス(大岡旭)の退場が早いな(仕方ないか(・・;))。
    ヤマトヒメ(宮本信子)と二人の師匠(ベンガル、石橋雅史)は有能に思えたし活躍も多かった。ところでヤマトヒメが神殿の火を付ける際の秘密道具が"火打ち石"ってのは「日本誕生」からのオマージュか?
    そしてクマソタケルが"藤岡弘、"だぞ!
駄目な訳がない‼︎(二回目)
   出てたんですね(;´▽`A`` 見た目がスゲーバイキングで妙に似合っている。加えて重厚な演技で良い味が出てた。
    さらにツクヨミが"阿部寛"だぞ!
駄目な訳がない‼︎(三回目)
    いやまだ若いなぁ…(;^ω^Aヤマトタケルと対をなすライバルキャラとして良いチョイスだ。しかしながら「テルマエ」よりも18年早く阿部さんをオールヌードにさせたのはさすが⁉︎丸裸で封印されてるし、封印が解けたしばらくの間も丸裸…てどんな演出だよ⁉︎「ターミネーター」か⁉︎
    世界観がユニークなだけに、キャスティングも意外性があって面白い(σ・∀・)σ


    ・特撮
    アクションシーンが多いぞ(ワイヤーとかも使っていて)。当時としてはかなり頑張ってるんじゃないか?
    ・ヤマトタケル対クマソタケル
    ・ヤマトタケル&オトタチバナ
        対ツクヨミ
がよく出来るはず⁉︎
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    しかし一番見応えがあるのはやはり
"ヤマタノオロチ"だ!あれは凄い‼︎足元はともかく、首はよく動くぞ‼︎(あれは操作すんの大変だわ(´∀`))
    "オロチの顔"と"アマノシラトリ"は実寸大のモデルを作っていてドラマと特撮が上手く混じっていた。ちなみに"大河原監督"によると、高嶋さんが乗っている"アマノシラトリ"のワイヤーが切れたりして撮影は大変だったとか。
    "海神ムーバ"はちょっと普通かな?
    "クマソガミ"…意外といいぞ!特に腕が変化して弓矢や剣になる際のCGの使い方が良い‼︎
    それとだ…これは"ファンタジー"に思えたら良いが"コント"にも思えてしまう、実に"きわどい"シーンだ(自分は好きだけど)。
    …"高嶋政宏"と"阿部寛"が"光子力ビーム"を放つんだ(@_@)…そうガチで"光子力ビーム"だ⁉︎
色は違えどからを放つんだぞ!"光子力ビーム"だぞ⁉︎
    詳しく書くとだ…
    クマソガミ戦で最後の方で大ピンチな所で高嶋政宏が勾玉で"気"を高めてヤバい顔になってが光って光線を発射‼︎‼︎クマソガミ撃破‼︎‼︎‼︎‼︎
    対阿部寛(ツクヨミ)戦でも高嶋政宏が光線を放つぞ‼︎‼︎それに対して阿部寛もが光って光線を放つぞ‼︎‼︎‼︎‼︎
    他にやりようがないのも分かるが…ヤバくねぇか?
    そしてもう一つ…
ウツノイクサガミだ‼︎
    "日本神話題材"で"RPG要素強し"の今作じゃなきゃ上手くいかなかったであろう"巨大ヒーロー⁉︎"だ。
     対ヤマタノオロチ戦で"アマノシラトリ"に乗って戦っていた高嶋さんと沢口さんだがまたもや大ピンチ(三船さんなら勝ってたかも)。
    その時‼︎"剣""鏡""オトタチバナ"…「三つの光」を手に入れた"ヤマトタケル"と"アマノシラトリ"が融合‼︎‼︎ウツノイクサガミ誕生‼︎‼︎‼︎……まさにRPGだな(;^ω^Aちなみに宇宙空間で融合するんだがそん時の合成がちゃっちいぞ。(´д`lll) 
    鎧武者よりもロボットっぽく見えちまう(  ゚ ▽ ゚ ;)"光り輝き登場"、"バリアで炎を防く"、"光線でトドメを刺す"、"某光の巨人"みたいだな。でもねぇ…好きだよ…だってメッチャ強いぞ‼︎オロチ相手に最後まで優勢だったぞ⁉︎
    「当時最高の特撮だった」と確か書いてあったが…異論はないな( ̄▽+ ̄*)


    以上です。
    中々楽しめたが…流石に三部作は難しかったかも(前後編ならやれたかもね)。しかしながら"VSゴジラが大活躍"って時期にこんな作品を作っていたとは(^▽^;)
    当時の制作関係者には大感謝だ‼︎‼︎