インドはハイデラバードで生活しているわけだが、事態が動き出したのが2014年だったのは前に述べた。
この蘭社買収のあと、社内が色めき立ったかというとそうでもない。もちろん、広報やら人事やら財務やらは仕事で相当色めき立っていただろうが、一従業員クラスでは「ほーん」程度。いたって平和なものだった。
ただ一応みんな海外、それも欧州だ、が気になってはいるみたいで、「行きたいよね」とか「社内の公用語が英語になったら困る」とか話題になることは多くなった。
そんな折、広報から案内が出た
「経営層ランチを開催します」
これは、経営層の人と一般社員がざっくばらんにランチを(会社の金で)食べ交流を図るという企画。
参加を希望した社員20人ほどが2テーブルに別れて、そこに経営層の人が1人ずつ着席。30分したら経営層がテーブルを移動すると言うもの。いわゆる給食の時間だ。これが数回実施されると。
せっかくだし、ただ飯ならばと申し込み参加してみた。
自分の回は副社長(実は自部門の担当役員)と役員の人だった。
他愛ない話や公用語って英語になるの?!とかキャッキャしながら話しながらの和やかなランチ。
うちの会社は従業員数の割に経営層との距離が近く、経営層の人もゆるーく話せるし、飲みにも簡単に誘える文化だ。ここは間違いなく、うちの会社の良いところであろう。
そこでもやはり海外展開の話しになるものだ。まずは副社長(実は結構仲がいい)に聴いてみた。
自分:「インドとかどんなとこかな?行ってみたくないですか?」
副社長:「そうか?俺行くならオランダがええわー。まぁ、お前はインドネシアやけどな!」
なるほど、インドネシアに事業所はない。島流しか。そんな感じで副社長のターンは終わり、役員さんがやってきた。新しくうちの会社に参画した役員さんだった。思ったより小柄でひょろっとしてて、役員っぽくない。
役員:「今回の蘭社の買収どう思いましたか?」
社員1:「うーん、業務に変化なさそうですしね…せっかくだから行ってみたいですね。」
役員:「いーじゃないですかー!行きましょう!」
自分:「関連部門がインドらしいんで、いってみたいです。というか、海外ならどこでもいいです!!英語全くできませんけどね!」
役員:「いーじゃないですかー!行きましょう!」
…………。
…………。
…………。
ゆるい!ゆるすぎるぞ!!返しが適当やないか!
あとはみんな似たような感じ。なんか、本当にただの給食の時間だった。終わった時は、
「まあ、ただ飯で結構美味しかったからいいか!」
程度の感想だった。
このユル適さん(ゆるくて適当なので以降ユル適さんとする)が今、このインドにいる状況をつくるキーマンの1人になるとは思ってもみなかった。
それでは、いい旅を
