2/29から3/1にかけて嵐山一泊の拠点としたのが
大堰川に面した『ご清遊の宿 らんざん』でした。


両隣が料亭の『吉兆』と
『翠嵐ラグジュアリーコレクションホテル』
といういかにも高級エリアにもかかわらず
一般的な価格展開をしている謎の超穴場旅館です。
(嵐山の一等地なので周りのホテル旅館は
オフシーズン素泊まりでも2名一室10万円以上あせる)





簡素ではありますが清潔感があり

外を歩いている観光客からはこちらも

お高いお宿と思われそうです。

(観光客が怖くて近付かないゾーンとも言えます)



アメニティの歯ブラシが

歯医者で指導用で渡す仕入れ値38円の

歯ブラシより質が悪かった事も

潔いコストカットで

逆に好感を持ってしまいました。

(いくらで仕入れてるんだろう…驚き)





旅館の西向かいには宝厳院。

天龍寺までも2、3分で着いてしまいます。

嵐山観光に一番便利で快適な場所。





『らんざん』のある嵐山の一等地は

桓武天皇が度々行幸された大堰離宮跡である

可能性が高いとの事。

(いずれにせよ環境の良い場所なのです)



源氏物語 第18帖松風 第19帖薄雲で

明石の君が上京後最初に住んだ大堰の邸の

推定地とも言われます。


田舎育ちの明石の君が

華やかな都に気後れして

自然豊かな別荘地に住まわれたというのは

郊外育ちの私にはよく理解できます。


都の二条院で都会の洗練された

他の愛人と住むのは厳しいと思うけど、

ここなら明石の田舎から出てきても

心穏やかに過ごせたかと思うのです。



本来、嵐山とはそういう静かで穏やかな

場所であったはず…

トップシーズンの賑やか過ぎる嵐山は

情緒も風情もどこへやら…





早朝の大堰川

すこし離れた先に見えるのが渡月橋



夕食(写真にはないけど小鍋もついてました)


朝食


こんな便利で風光明媚な一等地でありながら

価格も控えめなだけあって

お食事はいたって簡素です。 

歯ブラシも…泣き笑い


私的にはそれも含めて好感度の高い旅館でした。

(豪華で美味しいものを召し上がりたい方は外のお店を予約した方が楽しめるとは思います)



苔庭が眺められるロビーも落ち着いています




気持ちはすっかり明石の君ニコニコ