僕が鹿島に分けた理由(わけ) | まぐまぐまぐろんブログ・・・略して、まぐロ

僕が鹿島に分けた理由(わけ)




・え? まさかこれ以来じゃないよね? チーム名を見てよ、チーム名を。「東京ヴェルディ」じゃなくて、「ヴェルディ川崎」なのよ。そして、この試合観に行ったなぁ。試合は勝ったんだけども、試合後が恐かったなぁという印象しかないのよ。まぁ、今はもう令和の世の中なので、あの時の話は封印しましょうか。ともかく、この時はまぐの大好きな「金 鉉錫(キム・ヒョンソク)」の2ゴールですよ。シュートの上手さ、シュートの種類、シュートの正確さはヴェルディ史上トップクラスの選手でした・・・それ以外は何も出来ない昔の「点取り屋」なんだけどもね。ちなみにこの頃の戦い方が最も鹿島のホームで勝てる方法だったんじゃないかな。
 

     -鹿島アントラーズのメンバー-

          鈴木優磨


 仲間隼斗     名古新太郎    師岡柊生
チャヴリッチ)  (樋口雄太)   (藤井智也)

       佐野海舟  知念 慶
            (土居聖真)

 安西幸輝  関川郁万  植田直通  濃野公人
                  (須貝英大)

          早川友基

監督:ランコ・ポポヴィッチ
SUB:山田大樹、垣田裕暉


     -東京ヴェルディのメンバー-

             木村勇大
       山見大登

 見木友哉              山田楓喜
                  (アウベス)

       森田晃樹  綱島悠斗
            (齋藤功佑)

袴田裕太郎  山田裕翔  千田海人  宮原和也
翁長 聖) (谷口栄斗)      (松橋優安)

          マテウス

監督:城福 浩   
SUB:長沢祐弥、稲見哲行

*林 尚輝、染野唯月は契約により出場不可

 




・鹿島のホームで勝つ方法、その1・・・失点はせずに「のらりくらり」戦う事。いきなり失点しとるじゃんっ!! 開始3分でCKを木村がハンドでPK。VARも発動してのPKとなった。このPKがもう敗因になってもおかしくないぐらい致命的。鹿島相手に先制点はダメよ。そもそも、鹿島こそ「0-0の時間を長くする」事で勝ってきたチームなのよ。なので、それに付き合ってこっちも「0-0でいいや」ぐらいの気持ちで長く引っ張る事が大事でした。まぁ、ヴェルディがJ2で勝ち上がってきたのも、その精神があったからこそ粘り強く戦ってこれたんだしね。そして、鈴木もあの性格でもって思い切り蹴るのかと思ったら、まさかの「GKを見て逆に蹴る」タイプのPKするのね。意外でした。





・鹿島のホームで勝つ方法、その2・・・リスクをかけない。まぁ、これは鹿島のサッカーなんですけど。鹿島は伝統的にリスクを無駄にかける事を嫌う。このチームでもそうですね。裏へ飛び出した選手へ一本のロングボール。サイドを駆け上がった選手にもロングボール。非常に省エネというか、エネルギー効率がいいんですね。それでボールが通るか通らないかではなく、出し手と受け手の意識統一がハッキリしてるんですね。そして、カバーやフォローの意識も非常に高い。サイドで袋小路に陥ってる選手がいれば、FWが貰いに来る、DMFが助け船を出す、サイドバックが裏を走って追い越す。これら一連の動き、意思統一がしっかりしてますね。いやー、さすがは鹿島だ。名古の裏抜けからのゴールで2点目。ここで足を出して裏を通してしまったCBの山田裕翔は泣いてましたね。





・鹿島のホームで勝つ方法、その3・・・芝生が長かった。あれ? 今は長くないの? 前はジーコさんの指示により、芝生が30mmにカットされていたそうです。なので、芝生が足に絡むこと絡むこと。これによりよっぽどボールコントロールが上手くないと相手はトラップミスもするし、走るだけでも影響がありスタミナを減らす事などもあったそうですよ。でもね、今の鹿島も特殊なのは変わりないんですね。地域の公的機関である陸上競技場では出来ないですね。塩害対策、パスサッカー、ホームで勝てるなどを考慮したそうです。鹿島のホーム勝率(93年~現在)は63.2%で1位。ちなみにFC東京は45%で10位、記事にはヴェルディが無かったのですが調べると同じぐらいの45%、等々力時代は含まないけども西が丘、駒沢も入っちゃってるかも。昨年だけのは見たくないぐらい勝ってない。うーん、味スタの芝生は悪い訳じゃないんだけども、「不安定」なのよね。長々と話しちゃったけど、問題は鹿島の方が反応が早いんですよ。こういうボールはこういうバウンドをするとか、ロングボールなどの反応も早いんですよ。地の利を活かしてくるので、イーブンのボールに食い付かないってのが正解だったりするんですよ。もしかすると、さっきのDF山田裕翔が裏に通したのも鹿島のピッチかもよん。これがプロの芝生だ。





・鹿島のホームで勝つ方法、その4・・・セットプレイを与えない。まぁ、どフリーで植田にやられたもんですね。誰もマークしてなかった。植田だけでなく鹿島の選手が束になって3人飛び込んできた。まるで、植田を守るかの様に飛び込んできてるのも印象的だ。とにかく、鹿島の選手は強度がある。DFの関川なんて格闘家の様なガタイをしている。球際でのバッチバチの戦いに関しては触ってもいけないぐらいに激しい。これが鹿島だ。なので、これに真っ向勝負してしまうのと鹿島の思うツボ。こうなると、鹿島の選手はファールになるぶつかり方に変更してくるのだ。特に鹿島のFWは日本でも随一と言ってもいいぐらいの被ファールの多さだ。これは伝統的に柳沢、平瀬、鈴木などもそうだった。ここでセットプレイを手に入れてくるのだ。これが本当にしぶとい。さて、0-3になってしまったヴェルディ。これは普通に考えれば負け試合だ。なのに、なぜかここから3-3の引き分けに持ってくる事になる。その理由はポポヴィッチも言ってる通り、水曜日の試合を見据えて、先に途中交代を行ってしまった点だ。これが狙ってなのか、偶然なのかバッチリハマってしまった。鹿島は右サイドを2枚変えた。ヴェルディは左サイドを2枚変えた。ここが全てである。





・3-3?・・・まさか、ここまで追いつくとは思わなかった。さて、先ほども書きましたが、鹿島は右サイド2枚、ボランチも右側、トップ下も交代したんですね。試合後に監督が「水曜日を見据えて」と言っている。つまり、選手を温存したかった交代。対して、ヴェルディは左サイドに翁長、左MFにチアゴ・アウベス、中盤に齋藤が投入。つまり、選手交代同志でマッチアップが始まった訳だ。ここがどハマリ。左でチアゴが粘って森田。森田が奪い返して齋藤へ。斎藤のミドルで1点。またしても、チアゴが左サイドで潰されてる間に齋藤のスルーパス。翁長からのアーリークロス。ニアで山見触れずが良いフェイントになって、ファーサイドの木村で2点目。最後はセットプレイで谷口ヘッド、落とした所に木村が押し込んで3-3。なんじゃ、こりゃ。とにかく、チアゴ・アウベスをボールの受け手っぷりが最高でした。ヴェルディの攻撃が全てチアゴで一旦収まるのが大きい。ここで奪うか、潰すか、下げさせるのが鹿島の狙い。でも、繋がれて、裏通されて、クロス上げさせてってのは狙いどころか「崩されてる」っていう事なので、3点取ってるってのが鹿島にとって優位に働くどころか、危機感を薄めさせたかもしれないね。



鹿島アントラーズ 3-3 東京ヴェルディ
得点者:鈴木、名古、植田齋藤、木村、見木

MOM:FW木村勇大(4度目)・・・実質2得点、最後まで圧力をかけられた
MOM:MF齋藤功佑(2度目/通算9度目)・・・ミドル一発、ゲームメイクも抜群
MOM:MFチアゴ・アウベス(2度目)・・・流れを変えた、受け手になった
MOM:DF翁長 聖(3度目)・・・アーリークロス見事、裏抜けも見事
MVP:MF森田晃樹(4度目/通算25度目)・・・齋藤のアシスト、奪われたのに奪い返す
MVP:MF見木友哉(3度目)・・・オフサイドもあるので触っちゃだめよ

MVP:FW鈴木優磨(4点目を獲れるチャンスも、1人で単独突破は凄い)
MVP:MF名古新太郎(早い時間で2点目、裏抜けでマテウスの脇の下)
MVP:DF植田直通(セットプレイで一発ヘッド、試合を決めるはずだった3点目)



・いやー、よくぞ追いついた。非常に素晴らしいゲームでした。なんですが、一言苦言を呈しちゃうと・・・最後の見木選手は押し込んじゃダメなやつですね。明らかにゴールが決まるって分かっている場合は触っちゃダメなんですよ。これは元柏レイソルにいたFWのストイチコフがゴールを決めそうだった際に、FWの酒井選手が押し込んでゴールを奪っちゃったんですよ。これをストイチコフが激昂した事件。酒井も印象悪いのが食ってかかってったんですよね。でも、後日明らかになったのが「オフサイドになったらどうするんだ!」って怒ってたんですよ。触らなかったらゴールで、触ったらオフサイドなんて目も当てられない。つまり、この試合が3-2で鹿島の勝ちで終わる可能性があったって事です。今はVARがあるんで後から戻ってオフサイドが充分に有り得るんですよ。なので、次からは気を付けてね。