マッチポンプ売りの少女 ~童話が教える本当に怖いお金のこと~ | 誇りを失った豚は、喰われるしかない。

誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)

作者の持つシニカルな目線が秀逸です。

 

火のないところに煙を起こして自分で消す

 

『マッチポンプ』が世の中にどれだけ

 

はびこっているか。それをまざまざと教えて

 

くれる本です。

 

 

 

 

 

 

前にこの作者の本を紹介させて以来、本人との

 

交流が出来始めたので紹介させていただく

 

わけではないんですが、ここに書かれている

 

「マッチポンプ」

 

の世界は見ようによっては読むものを震撼させる

 

ようなブラックなネタのオンパレードで、


「こんなものが出版されてエエんかいな」


などと一人で突っ込みを入れながらページを

 

めくっておりました。

たとえば、水主マヒロという作家が「KANEROU」

 

という作品でコブラ社という出版社から小説大賞を

 

受賞して本を出版するがその裏では…。

という話と、「だんごう三兄弟」という、一見、「賢い」と

 

思える選択をしてマンションの管理費と修繕費の

 

見積もりを見直させたフエーテルだが実は裏では

 

競合で見積もりをさせていた業者たちが談合を

 

していて、さらに彼らはお金を取られる羽目に

 

なってマンションはボロボロ…。

という目も当てられないような結末がある少女から

 

もらった「マッチポンプ」をすると炎の中に浮かび

 

上がってくるという内容には、やっぱりぞっとしました。

そしてやっぱり圧巻の内容だったのはこの本の

 

最後に収録されてある「インゴッドは死んだ」という

 

寓話で、起業した兄のフエーテルと安全パイを

 

選ぶ人生を歩んだ妹で公務員のヘッテルの兄妹が

 

自分たちが「安全」だと思っていた投資手段が裏で

 

手を引いてた「マッチポンプ」の裏側にいる人間たちに

 

よってさんざんに目減りされた上に「預金封鎖」

 

「深遠切り替え」に加えて「日本破産」というトリプル

 

パンチを食らって、会社を泣く泣く手放し、築いてきた

 

財産もすべて失った二人がすった「マッチポンプ」に

 

見えたものは…。

こういう話を読めば読むほどぞっとしますが、

 

こういう現実を直視してこそ、これからの未来に

 

対応できる。

 

またそれしか方法がないのではと、確信して

 

おります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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