待ちつづける動物たち――福島第一原発20キロ圏内のそれから 福島第一原発20キロ圏内の記録 | 誇りを失った豚は、喰われるしかない。

誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)

前作

 

『のこされた動物たち 福島第一原発20キロ圏内の記録』

 

の『その後』を追った写真集です。なんというのか…。

 

被災地に残された動物たちのたどった過酷な

 

運命をこうして突きつけられると気持ちが重くなります。

 

 

 

 

 

本書は前著

 

『のこされた動物たち 福島第一原発20キロ圏内の記録』

 

(太田康介, 飛鳥新社)の続編にあたる写真文集です。

 

福島第一原発20キロ圏内で生き残っている犬や猫を

 

はじめとする動物たちや、力尽きてしまった動物の最期。

さらには『殺処分』という形で迎えた彼らの悲しい運命を

 

写真と文でつづっていきます。

前作に引き続き、これを読んで初めて知るようなもの

 

ばかりで、著者たちが保護しようにも野性の生活で

 

すっかり人間たちに警戒心を持ってしまった犬や猫が

 

なかなか保護できず、手遅れになってしまったり、誰も

 

いなくなってしまった町の中に、放されたガチョウが

 

一羽たたずんでいる写真や、やせ細ってへたばって

 

しまう牛など、正直な話「うっ」となってしまうような

 

写真も多く、本当に前作同様、最後まで読むのが

 

つらい写真集でありました。

さらに、彼らを保護するボランティアに大きな『壁』と

 

なって立ちふさがったのは行政や、警戒区域などの

 

指定によって検問が張られ、保護活動を自粛せざるを

 

得ない状況があったことがつづられておりました。

 

それでも、現地で生きる彼らには子供ができたりと、

 

彼らなりの『営み』があったりと、そんなことを考えさせて

 

くれるものでございました。

 

手にとって一度読んでいただけたらと…。

そんなことを願ってやみません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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