本書は現代の無頼作家の呼び声も高い
西村賢太先生が描く不思議な味の日記
文学の第5弾になります。
ここには2015年7月~2016年6月の日々が
収録されており、飲み喰らい、女を抱いて小説を
書く姿があります。
本書は現代の無頼派との呼び声も高い芥川賞作家、
西村賢太先生の綴る「日記文学」の書籍か第5弾
となります。
装丁画を手掛ける信濃八太郎氏の世界もあいまって
今回も安定路線の西村賢太先生の「日乗」。
飲み勝つ喰らい、編集者とやりあい、買淫を繰り返し
つつも、自分の作品や「師匠」である藤澤清造や
耽溺していた田中英光の作品を手掛ける時にふと
のぞかせる「真摯さ」が読ませます。
僕はかねがね、この『一私小説書きの日乗』
シリーズは西村賢太先生の「ツイッター」だと書いて
おりますが、それは本書でも健在であり、ときどき
自炊する姿に意外さを感じたり、愚直なまでに
私小説を殴り書き、書き、呑み、読み、買い、眠り、
時々笑って、時々怒る――。
規格外の日常ぶりにただただ、今回も驚かされる
ばかりでありました。
西村文学は読むヒトを非常に選ぶとは思いますが
(本人もそれを承知の上であろう)、これからも僕は
西村作品を読んでいこうと思いを新たにした次第で
ございます。
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一私小説書きの日乗 不屈の章
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