不肖・宮嶋南極観測隊ニ同行ス (新潮文庫) | 誇りを失った豚は、喰われるしかない。

誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)

本書は全ての生物の存在を許さない

 

極寒の地、南極にてわれらが『不肖・宮嶋』

 

こと宮嶋茂樹カメラマンが南極観測隊に

 

同行し、突撃取材したルポです。 

 

そこで繰り広げられる熱い人間ドラマに

 

爆笑と感動があります。

 

 

 

 

この本を初めて読んだのは、確か僕の

 

札幌時代のことになるのでしょうが、今回また

 

改めて読んでみて、笑いが止まりませんでした。

こんなに壮絶な体験をここまで笑える文章に

 

昇華できるのはわれらが『不肖・宮嶋』こと

 

宮嶋茂樹カメラマンを置いて他には

 

いないでしょう。

内容は、宮嶋氏が初の特派カメラマンとして、

 

南極観測隊に同行取材をすると言うものですが、

 

道中の荷役に始まり、雪上車の運転から、

 

全国各地から集められたエリートたちが、

 

南極の寒さで常軌を逸した行動に走る姿には、

 

笑いが止まりませんでした。

ある者の頭はモヒカンに刈られ、あるものは

 

女装し、またある者は「トウカモ」と称した「略奪」

 

行為に心を躍らせる。

 

僕が一番印象に残ったのは空のシャンプーの

 

ボトルのシャンプーの残り香を全員で嗅いで女を

 

連想する、と言う箇所は同性なだけに切実な

 

ものを感じました。

もちろん、彼らはエリートで、おのおの研究の

 

テーマを南極に持ち込んではいるのですが…。

 

軽妙な文体と衝撃的な写真の数々に自分がまだ


「笑えるんだな。」


と某アニメのヒロインのようにそう確認した

 

瞬間でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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