今週は1日2件ペースで毎日スタジオ。

次から次へと色んなジャンルをレコーディングです。

アニメ、ゲーム、ドラマ、劇伴にはフルートは大活躍するけどポップス、歌ものにはあんまり呼ばれないんですよねぇ。

笛と言ったら太鼓と歌。あと踊り。

原宿のビクタースタジオ。このスタジオはヤクルトスワローズの本拠地が近いので

併設のバッティングセンターがあります。

バッティングは下半身の安定と、上半身の脱力には持ってこいなので、フルートにはとても良い。棒を持ち替えてゲージへin!

ダルビッシュが投げてくれます。僕の為に100キロの遅球を。パキンパキン。カッコいいフォーム。


こちらはNHKにて大河ドラマ、『光る君へ』の音楽収録。

ファッサマさん演じる清少納言が出るシーンで僕のフルートがよく流れてますね。顔が出ないところでは綺麗な音で仕事するタイプの芸人です。

冬野さんは僕のフルートの美味しい所を引き出してくれます。フルートらしからぬ音も沢山聴こえてくるでしょ?

特殊奏法モリモリです。


この日は妖艶な無伴奏曲があったのでゴールウェイばりのブリブリトーンで演奏したら「そうじゃなくってもっと怪しく‥」とのご指示をいただき、何回もトライ。最終的にはグニャグニャ🐙みたいに動いて息も漏らしまくり、音程も上げ下げしながら🐍みたいに吹いたらオッケー貰えました。こんなに音散らして吹いたことないよってくらいエロティックな吐息で吹きました。

この曲は今後沢山使われるだろうな、乞うご期待🩷


別現場

西部劇みたいなシーンの収録

なんと口笛奏者として呼ばれました。

もう笛とつくものは何でもやらされます(自らやりたいとは言っていない)。

声と同じで低い音得意なんですよ。

口笛とか歌上手い人ってみんなハイトーン凄いでしょ。

逆にロゥトーン出る人ってあんまりいないんですよ。


特性が人と違うと、大手の競争には負けるけど

ニッチな市場が独占できるのでいいですね。

優れるよりも異なるが吉。


リコーダー仕事。

リコーダーに求められるのは可愛らしさと素朴さ。

ずっと吹いてると少年の気持ちになります。

自分がオッサンな事を忘れてリコーダー少年に戻ります。愛器は楓のリコーダー。

自然素材の楽器ってなんでいいんでしょう。


こちらはアニメ。

楽曲のタイトルが『優しさ』『けだるい』『怒り』とキャラの感情に合わせたものばかり。こういうの楽しい。


いまだに懲りずに現場で思い知らされますが、家で作ってきた音、自分が『いい!』と思う音はまったく現場で通用しない。


結局『優しい音』『けだるい音』『怒った音』『悲しい、恐ろしい、可愛い音』みたいな色をもった音が必要なのであって《綺麗でしっかりした良い音》みたいなのは本当に毒にも薬にもならないし、役に立たない。


中でも『自分の音』が1番いらないかな。


あー、

演奏って楽しい。


無我の境地へ。