さてさてまだまだ寒い日が続いております。
皆様いかがお過ごしでしょうか?

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先日はパリ管弦楽団(Orchestre de Paris)の演奏会にて、
同オケの主席奏者でありわが師でもあるヴァンサン・ルカ氏のフルート協奏曲が行われる、とのことで
リハーサルに潜入してきました。

曲はダルバヴィのフルートコンチェルト。
マルク・アンドレ・ダルバヴィは近年注目されているフランス作曲家で
2007年には日本でも個展を行った(本人談)らしい。

エマニュエル・パユに捧げられたこの曲は、全体にわたり早急なパッセージで占められていて
楽譜を見るとコンチェルトというよりもエチュードのような印象を受けます。
(youtubeにてEMIのCMにてパユの演奏がちょこっとだけ聴けます。)


フルートをやっているととにかく思うのですが、
この楽器、協奏曲という形式に向いているとは言えませんねー。
ピアノやバイオリンなどと比べるとやはり音圧が弱いのが難点か、、

という野暮な考えも吹き飛ばすほど、いやはや素晴らしい演奏でした。。
サルプレイエルの広いホールに響く音、その飛びたるや、、すさまじいの一言です。。

エッシェンバックの指揮とオーケストラの一体感がさらに
音楽的な立体感を高めエネルギーがホール全体を包み込んでいました。

翌日の本番が大成功したのは言うまでもありませんね。


とかくフルートの音というものは良く解らない物で
笛吹きは、どんな音が良いのか、魅力的なのか一生悩む、とまで言われています。

また笛の音色は人によって音が全く違うという性質がありまして、
奏法、体格、声質や顔、唇の形により異なるのはまだ解るのですが、
人間性や国籍、その日のテンションによってまた違ってきます。

一人ひとり違っていてそれぞれの音楽ができる。。。
フルートって素晴らしい楽器じゃありませんか!

音の事を語りだすとキリがないので今日はこの辺で。

ブラヴォ!ヴァンサン!

神田