僕は京都市伏見区で中学高校を過ごしました…

宇治と伏見は隣町と言って良いくらい身近な距離です。

しかし、その頃、「縣祭り(あがたまつり)」は聞いたことがないお祭りでした。

 

 

宇治で「縣祭り」というとかなりの盛り上がりです。

宇治市全体がそうなのかは知りませんが、

少なくとも平等院の南側に位置するエリアでは、

今でも京都の祇園祭以上に盛り上がる

大祭であることは間違いありません!

 

 

平等院の西南側に縣神社(あがたじんじゃ)はあります。

宇治橋の南側を平等院へ向かう参道に大きな鳥居があります。

これは縣神社の鳥居です。

賑やかな参道は平等院まで続くのですが、

賑やかではない道を進むと縣神社がご鎮座されていらっしゃいます。

 

 

境内は、いたって普通の神社です。

樹齢500年の椋木は迫力があります。

500年前は安土桃山時代…凄い…

 

 

本殿です

 

 

御祭神は 木花開耶姫命 

創建は神代の時代ということ年代は不詳。

ただし、平等院建立の時、宇治神社と同様に

平等院総鎮守となっています。

 

縣…という名前の示す通り、

「宇治」の「氏神様」と思っていただいて良いと思います。

 

 

実はこの縣神社は凄い神社なのです!!!

木花開耶姫命が御祭神です、

男を魅了するのは現代でも伝承され続けています

 

前振りで申し訳ありません…

昨日の僕のブログでやんわり予告してます…

 

 

凄いのは 『縣祭り』 です。

縣祭りは 『暗闇の奇祭』 として有名なお祭りです。

別名 『種付け祭り』 と呼ばれることもあります。

 

 

縣祭りの 『梵天渡御』 では

今でも沿道の家々は電気を消して

『真っ暗闇』 にします。

 

 

昔は沿道の家々は戸も窓も解放して、

若い男女が雑魚寝をして梵天渡御を待つ祭りだったということです…

 

はい、性的な行事と言って良いかと思います。

いつからそうなったのか詳細は不明ですが、

平等院建立が1052年なので…

おそらく平安時代後期にはそうなっていたかと推測します…

 

 

僕の推測ですが…

何処のお祭りも、本来そういう性的な行事も含んでいるかと思います。

 

 

お祭りの時期に皆で大騒ぎするのは、天の岩戸の前で、

アメノウズメが裸で舞い踊ることから始まっています。。。

 

 

今現在…縣祭りも例外では無く…

健全な、健全なお祭りです。

沿道の民家は、電気は消しますが、門戸は解放いたしません。

 

性的な祭りなんてとんでもない!

今は令和です。ありえないものは、当たり前ですがありえません!!!

子供たちがニコニコ夜店で、綿飴やフライドポテトを頬張る、

健全極まりない、時代に即した対応をキチンとしております!

 

梵天渡御も…カメラのフラッシュやなんかで、

真っ暗闇ではないのが現実です。

ただ、最初と最後は、カメラ撮影も厳禁で、真っ暗闇となります。

ここは厳粛なる祭事の部分です、神代の時代からここは厳粛な部分です。

 

 

なんせ、そういう内容の風習なので…

縣祭りの正確な記録は出てきません。

昭和30年代頃までは、そんな感じだったのかとも推測できますし、

戦争のあたりで、お祭りは変化したとも推測できます…

 

カッコイイのが「種付祭り」とも呼ばれるだけあって、

そんなことを口外しない、秘密はとことん秘密になっているところです!

子供の人生にも拘わります、とことん徹底して心に秘してるところが凄いです。

 

すべては推測です。

おそらく昭和のどこかで、現在のように健全になったと思われます…

 

日本は夜這い文化です。

お祭りではなくても、

ずーっと夜這いは日常茶飯だったという話です!!!

 

 

宇治は今も平安期も同じようなことがけっこう多いと

昨日のブログで書きましたが、

縣祭りの 『梵天渡御』 は現代の法律を遵守適応しながら、

気持ちだけは暗闇の奇祭として、氏子総勢で

「電灯」を消して「伝統」を守っています!

 

 

隣町とも言える伏見で、

性的好奇心旺盛な中高生時代を過ごしたにもかかわらず、

僕は「縣祭り」を知りませんでした…

 

僕が知らなかった事実こそが、

「縣祭り」が昔は性的なお祭りだった

何よりの証拠なのかなと今は思います。

 

 

宇治って…ホントに、今でも、源氏物語の気持ちを

受け継いで、次世代へ渡していこうとしている、

凄い街なのです。。。

 

縣神社は木花開耶姫命が御神体なのです。

縣祭りの伝承は…

僕にはとても素敵なことに感じます…

 

 

 

平等院の総鎮守、南の縣神社を今日は題材にしましたので、

明日は北の総鎮守宇治神社・宇治上神社に注目します。

南北平等に注目するのが、

世界遺産平等院に対する僕なりの敬意です。。。

 

 

 

今日一日、怒らず、怖れず、悲しまず…感謝!