YARDBIRD SUITE(2) | YARDBIRD SUITE

YARDBIRD SUITE

~チャーリー・パーカーの思い出~

YARDBIRD SUITE-BIRD57 アール・ハインズのバンドには半年くらい居たかな。8ヶ月?まあ、あの頃はいわゆる自暴自棄ってヤツだったから、ろくに覚えちゃいない。やる気もなかったし、いっそのこと音楽もやめようかと思ってた…というか、そんな気分になるくらい嫌だったし荒んでたんだな。死んじまってもいいや、ってくらいの勢いで酒とドラッグにかかりきりだった。何ていうか、自分が浮いてる場所に自分を偽って居ることが苦痛だったんだ。若かったし、金のための仕事だって受け入れて我慢することも出来なかった。リードを吹いてるスクープス・キャリーも嫌いだった。ガタガタ言われて「俺は譜面どおりに吹いてる。何のミスもしていない」と言い返してやった。ああ吹け、こう吹けと言われても、間違ったことはできない。バンドの中に俺のプレイを気に入ってくれる奴もいたけれど、それさえウザかった。こんなところで認められたって何の意味も無いと思っていた。ベースのジェスって奴が俺のなだめ役だったけど、ヤツにも辛く当たったりした。何しろ、何もかもが嫌でたまらなかったんだ。まあ、自分が居るべきではない場所に長いこと居ると、そんな風になっちまうんだよ。テナーで入って、途中でアルトにって話もあったけど、こんなバンドでアルトなんか絶対に吹きたくないと思ってたし、断わった。好きじゃないテナーを吹いてることで「これは俺じゃない」って、かろうじてプライドを保ってたんだ。まあ実際は吹かないで寝てる方が多かったけどな(笑)。

 

画像の一番右でサングラスをかけてフテ寝しているのがパーカー♪