その名もポルトフィーノ
今日行われた第33回エリザベス女王杯は4番人気のリトルアマポーラが直線で抜け出し、1番人気のカワカミプリンセスと2番人気のベッラレイアの追撃をものともせず、むしろ突き放す形でゴールし悲願のG1制覇を果たしました。
騎乗したルメール騎手は有馬記念であのディープインパクトをハーツクライで負かしたとき以来のG12勝目となりました。・・・結果だけの話だと本命サイドで決まったつまらないレースです。しかしこのレースでは前代未聞の伝説が作られました。
本当の主役はトップジョッキーの武豊騎手が騎乗した(3番人気の)ポルトフィーノだったのです。
それはゲートリポーターの細江純子元騎手の悲鳴から始まりました。『ガシャン』というゲートが開く音がするや否や(顔に似合わない・・・失礼)『きゃっ』という悲鳴・・・
そうスタート直後に躓いてしまった彼女は武騎手を振り落としてしまったのです。(この段階で失格)
普通の馬なら走るのを止めるし(もちろん故障してる場合もあります)せいぜいそのままラチ(柵)沿いに走ってしばらくすると止まるのが関の山。
しかし彼女はそのまま内から馬込みをスルリと抜け出し第一コーナーまでに先頭に立ちレースをリードします。これには落馬で騒然とした場内が別の意味で盛り上がります。障害レースなどで落馬した馬がそのままレースを続けることはありますが、平地競争でしかもキャリア4戦の3歳牝馬がカラ馬(騎手が乗っていない馬のこと)で走り続けることなどめったに無いからです。
流石にコーナーではコントロールができず外にふくらんでコースロスをしますが、3コーナーまで先頭をキープします。しかしレースが大詰めに入る最終コーナーでは大回りをしてしまい姿を消してしまいました。
直線に入り勝ったリトルアマポーラが抜け出し、カワカミプリンセスとベッラレイアが追いすがるも追いつけない。そんな時に大外から流星のように飛んでくる馬が一頭。
それがカラ馬になったポルトフィーノでした。勝ち馬のリトルアマポーラに馬体を合わせると(母・エアグルーブ譲りの勝負根性で)ゴールが分かるかのように、直前でぶち抜き先頭でゴールイン。(もちろん失格ですが)
その後も係員に止められるまで自由に走り続け(結局2周ぐらい全力で走っている)ようやく待避所で落ち着きました。
競馬を見ていた多くの人は勝ったリトルアマポーラや2着のカワカミプリンセスよりも彼女の凄さを感じたと思います。
たしかに騎手が乗っていない分斤量負担は軽い(この場合約52キロ)ですが、騎手がコントロールしない分大回りした距離は100メートルでは足りないはず(おそらく200メートルぐらい)
ということは・・・
落馬してなければ勝ち馬の2馬身以上前にゴールしてもおかしくない
怪物誕生と伝説の誕生の瞬間でした。
ちなみにこのポルトフィーノ号、今年のG1すべてで悲運に見舞われております。3冠最初の
桜花賞ではハ行で回避 (はこう・歩き方がおかしくなる、ビッコを引く感じ)
オークスは骨折で回避
秋華賞は賞金不足で出走できず そして
女王杯は落馬
しかしここにも伝説があります、彼女の母である 『女傑』 と呼ばれたエアグルーブも
桜花賞は熱発で回避
秋華賞では骨折 (パドックでバカがフラッシュを焚き、入れ込んだ挙句の故障)
と悲運に見舞われました。しかしオークスを制し、翌年は牝馬でありながら天皇賞(秋)を制覇しました。
母の持つ伝説と共にスピードや勝負根性を受け継ぎ、父クロフネ(芝とダートの両方を制したユーティリティーな馬。スピードのある馬を出す傾向がある)譲りの自在性を持てば
有馬記念も勝てる
まぁ今の賞金では絶対出られませんが・・・
みんなでファン投票してポルトフィーノを有馬に出そう(^-^)/

