ぬえ~ん

↓本編。






「今日も暇ねぇ」

「そうだなぁ…」


ある初夏の日。

幻想郷の端、博麗神社の境内。


神社の縁側で粗茶を啜る紅白と白黒。

「にしても魔理沙。あんた、他に行く所ない訳?」


「ないぜ。最近異変らしい異変も起きないしな」

紅白の方は魔理沙の言葉にため息をついた。


「おかげでうちの家計は火の車よ。たまったもんじゃないわ」

「おいおい…。異変を解決する側の霊夢が異変を待ち望んでどうするんだ」


確かに魔理沙の言う通りだ。

異変を解決するのもそうだが、里の人間からの差し入れ等があるからそれ程生活に困っていないはずだ。

「賽銭が入らなきゃ家計が潤ったとは言わないのよ」


霊夢がげんなりしながら呟くと、賽銭箱の方からお金を入れる音が聞こえた。

「ほら。今だってお賽銭を入れる音が……、ってえぇぇええ!?」


慌てて賽銭箱に向かう霊夢。

その後を魔理沙がけだるいそうに追う。


ひょいと神社の影から覗き込んだ霊夢と魔理沙の視線の先。

つまり賽銭を入れたであろう人物。


「……早苗?」

「ありゃ妖夢じゃないか」


同時に言葉を発したはずの二人だが、示唆した人物はズレていた。

互いの顔を見合わせる霊夢と魔理沙。


「妖夢?」

「早苗だと?」


そう。

霊夢の目には早苗、魔理沙の目には妖夢がそこに立っているように見えているのだ。


つまり賽銭を入れたのは……。

「ふふふ。物事を真っ直ぐ見れない気分はどうかな?」


フッと姿が変わり本当の人物、封獣ぬえが姿を見せた。

「あんたは確か寺の……」


「ぬえとか言ったな」

主人公ズが戸惑う中、ぬえは高らかに笑う。


「良く聞け人間。私はこの幻想郷を破壊する!!」

突如語られる陰謀。


ぬえの顔が狂気に歪んで行く。






To Be Continue……