物語は予想を超える。


↓本編






「慧音」


「なんだ?霖子」

霖子は慧音の眼を見ずに言う。


「君ハ勘違イヲシテイル」


「勘違イ?」

辺りの喧騒は一層激しさを増す。


しかし、二人の空間だけは無音。

「私が****な訳ないじゃない」


「お前は****じゃないと。そういうのだな」

霖子は無言。


慧音も言葉を切る。

「霖子、いや****。私をあまり舐めるなよ?」


ヒュオ!!と空気を切り裂いて、慧音の箸が霖子の喉元にあてられる。

あと数センチ深く突き立てるだけで、霖子の命は終わる。


「私の自由を奪って何をするつもりなのかな?卑猥な事でもされてしまうのかしら」

突き立てられた霖子は怯えるでもなく、落ち着き払っている。


周りの客は二人が見えていないかの様に、普通に振る舞い続けている。

喉元に箸を突き立てると言う、かなり危険な行為をしているのにだ。


「そうだな。卑猥な事も悪くない。だが私がお前にする事はたった一つだけだ」


スッと箸を喉元から外し、慧音が言う。

「**」


次の瞬間、霖子の喉に慧音の箸が深々と刺さった。

ブバッ!!と紅い花が霖子の首から咲く。


「へぇ。容赦ないんだね。どこら辺から気付いてたのかな?」

喉から箸を生やした霖子は平然と喋る。

「気付いたのはさっきのミスティアの行動だ。あの子は人の首筋に手を掛けない」


「それは知らなかったな。僕もうっかりしてたよ」

ズボッと刺さったままの箸を引き抜いた霖子が、店の出口に歩いていく。


圧倒的違和感。

この空間自体が異常。


「ま、次はバレない様にするよ。それで慧音」

くるりと振り返った霖子が言う。


「良い悪夢は見れたかな?」






私は静かに眼を覚ました。

時間にして早朝だろう。


ムクリと身体を起こした私は、小さく呟いた。


「人の夢で遊びやがったな。作者の野郎」


夜明けはまだ、来ない。






次回、作品補足説明&諸設定公開


To Be Continue…