これは射命丸の落としたメモ帳とボイスレコーダーによって紡がれる、幻想郷の風景。



【大ちゃんの嘘 チルノのホント】


粉雪舞う冬。

この季節には幻想郷のほとんどの住人が家に篭る。


その為外で遊ぶ奴など居ない。

???:ヒャッホォォオオ!!


・・・例外を除いて。

チルノ:大ちゃ~ん!遅いぞ~!!


大妖精:は、早いよ~。チルノちゃん~。

⑨:ヤッホーい!冬だ冬だ~!!我が世の春が来たぁぁああ!!


大妖精:(帰ろうかな・・・)

冬が本番の氷精はハイテンションの極み。


それに付き合う大妖精は若干疲れ気味。

チルノ:大ちゃん!雪だるま作ろう!!


大妖精:・・・うん!良いよ!

妖精には死ぬ、と言う概念は無い。


一時的に消滅するが、いつの間にか復活しているからだ。

だから妖精は身体の不調を感じない。


・・・はずだった。

チルノ:ふっふふ~ん♪フフフン♪


大妖精:・・・・・・。


チルノ:ふふふ。この雪だるまの名前は『ガン〇ャノン』だ!

大妖精:・・・っあ゛ああぐあ゛!!


チルノは気付かない。


大妖精がもがいて居る事を。

大妖精:(身体が熱い・・・っ!何これ・・・!)


大妖精の身体は所々に透明化が始まっている。

それは大妖精の消滅を物語っていた。


大妖精:チルノ・・・ちゃん。

チルノ:なーにー大ちゃん。


大妖精:・・・私、少しお出かけしてくるね。

消え掛かった大妖精は優しい声色だった。


視界が徐々に薄くなる。

雪だるまを楽しそうに作るチルノの背中を大妖精は優しく触れた。

大妖精:・・・じゃあねチルノちゃん。


チルノ:大ちゃん~?いきなり何言って・・・る

チルノが振り返った先には何も無かった。


大妖精がいたはずの場所には虚空がある。


チルノ:・・・大ちゃん?







なんだかんだで次回に続く。