第二章に入る前に番外を。











薄暗い部屋。

几帳面に空調が管理された部屋で、司は立たずんで居た。

「調子はどうだい?」

『・・・俺に何の用だ』


「昔馴染みが話して居るのに君はつれないね」

悲しげに声を上げる司の前には大きな氷の塊。

『俺の魔法を喰らって死ななかった化け物だろう』

その声は氷塊の中から聞こえるのだった。


「魔力を焼かれ人の身に堕ちた気分はどうだい」

『どうだっていい。魔力が有ろうと無かろうと俺は俺だ』


「ふふ・・。君らしい答えだ」

司は部屋の扉に手を掛けて言った。

「解ける事無い封印の中から彼らを見守る事だね。彼らはきっと良くなって行くはずさ」

『・・・どうだかな』

そう答えた男を尻目に司は部屋を後にした。









「パパは警戒心が足りないのよ」


スクエル屈指の大豪邸、氷山ハウスの裏から抜け出した鈴はそう呟いた。


何しろ家に居た頃から女心にとことん鈍かった兄である。

「女の子と同棲なんて危なすぎるよ!!私が止めないと・・・」


若干暴走気味の氷山妹。

焦ると周りが見えなくなる所がそっくりだ。

「確かここら辺に・・・。あった!」

鈴が探して居たのは人間世界に通じる穴である。


最もそれはスクエルには何処にでも合って、探す必要は無いのだが。

「待っててお兄ちゃん。私が守って上げるからね!」


暴走する妹は最終鬼畜の様に穴に飛び出して行った。










「ねぇ富田君」

「何だい華ちゃん」


「私達もう出番無いのかしらね」

「モブキャラの宿命だからね。仕方ないさ」

「そうね。名前も忘れられるのがモブよね」


「ちなみに俺の名前富家だから」

「・・・ごめんなさい」


二人の会話はいつまでも続いたと言う。









次回更新に続く



どうでしょうか?

自分的にはモブ達の雑談が好きだったり(笑)