小説もいよいよラスト・・・。









『そんな貴方に朗報よん♪』

「なんだお前か・・・」


目の前の壮絶な戦いと聞き慣れた癪に障る声に俺はげんなりした。


『ねぇ健。あの子達助けなくていいの?』

「あれの何処を助けるんだよ・・・」


『言っておくけどあの子達じゃあいつは倒せないわよ』

そう言われて俺は気付いた。


あいつは一発も喰らって居ない事に。


現に今も全ての攻撃を避けきっている。

と、その瞬間男の口元が醜く歪んだ。


「離れろ!お前ら!」

本能が危険を口に出していた。


「もう遅い!」

男の周りに突如炎球 が数え切れない程に出現する。

炎球達は出現と同時に男の周りを回り始め、そして爆発した。

ズドォォオン!!と大きな爆発音と爆風で俺は吹き飛ばされた。









どれくらい経っただろう。

1秒に満たないかも知れないが、俺は気絶していた。


しかし気絶は直ぐに解けた。

肌に突き刺さる砂利の痛さで目を覚ましたのだ。


「な・・・んだ、これ」

それは惨劇だった。

土はえぐれ、川岸は吹き飛び、アリス達が無惨に転がって居た。

「くははは!!どうしたんだぁ?まさか終わりか?」

男の声が俺の耳に届いた。


「呆気ないなぁ!もっと僕を楽しませろよ!!」

声が届く度に俺の頭が真っ白になる。


「だったら殺していいんだよな!?なぁなぁなぁ!!」


プチン。と何かが切れた音がした。

「・・・おい。封印の炎」

『はぁい?』

「お前の名は?」

『私の名前?だから封印の炎だって・・・』


そこまで言って、少女は口をつぐんだ。

なんだ。そういう事か。


『名前は無いわ。好きに呼んでちょうだい』


「それじゃあフロー。あいつ、ぶっ飛ばせるか?」

『もちろんよ。マイマスター♪』









「さぁてどうやって殺してやろうかなぁ!」

「おいオッサン。てめぇいい加減にしろよ」


後ろから吹き飛ばしたはずの男の声が聞こえる。


男はゆっくりと振り返る。そこには・・・。


自らの命の炎に身を包んだ健が立っていた。


「てめぇの相手はこっちだ。三下おやじ」

ハッキリと健は告げる。


目の前の男を倒す為に。








次回更新に続く