先日、マジック教室に体験入学の方がいらっしゃった。
あるマジック教室で10年学んでいたらしい。
そんなに学んでいたら私のところに来なくても充分習得出来るだろ、と思っていたのだが・・・。
手品の基本であるコイン消しが出来ない?
この生徒さんの批判ではない。
そもそも習っていないということだ。
習字で言えば『墨の擦り方を知らない』
料理で言えば『包丁の持ち方が分からない』
つまり手品の基本を教わっていないのだ。
そんな事があるだろうか?
・・・残念だか手品の世界だけは有る。
どんなジャンルの学習でも10年も学べば形になる。
しかし基本を教わらなかったら何も出来ない。
私は真剣な顔で
『それでレッスン料を払っていたのですか?』
と聞くと
『もちろんそうですよ』
・・・レッスン中なのに怒りが込み上げてきた。
そんなふざけた講師がいるのか?
手品を教えず金を取る?
そんなの泥棒じゃないか!
『手品を舐めてる。生徒を舐めてる。冗談じゃない!』
と声を荒げた。
ろくに手品を指導せず、ステージ用の高いマジックグッツを買わせ、取扱説明書通りにやり方を見せていただけ。
それでレッスン料を取る? 信じられない。
・・・その後、生徒さんは私のレッスンをニコニコしながら見ていた。
『とっても楽しいです。』
10年学んできた声ではなく、初めて手品を見た純粋な子供のようなキラキラした声だった。
とっても寂しい気持ちになった。
どんなジャンルの事柄であっても良い。
絶対に舐めちゃいけない。
物事に対して真摯に向き合う。
たったこれだけで良い。
これを読んでいる方は実行してほしい。
・・・今回は、ちょっと悲しいメッセージしか伝えられなくて申し訳ないが許して欲しい。