スマホの中身を知ると、夫婦ですら“赤の他人”になってしまうという、身も蓋もない映画。
現代人にとってスマホはブラックボックスのようなもので、それを無理やり開けてしまうことから始まるブラックコメディ。
原題は「赤の他人」。
韓国映画『完璧な他人』のオリジナルで、『スマホを落としただけなのに』はこの作品のリブート作品でいいと思う。
ロッコ(マルコ・ジャリーニ)がチョジヌンで、妻のエヴァ(カシア・スムートニアック)キム・ジス。
レレ(ヴァレリオ・マスタンドレア)がユ・ヘジンで、カルロッタ(アンナ・フォリエッタ)ヨム・ジョンア。
コジモ(エドアルド・レオ)イ・ソジンが、ビアンカ(アルバ・ロルヴァケル):ソン・ハユン。
そしてペッペ(ジュゼッペ・バッティストン)がユン・ギョンホ。
とにかく会話のリズムと空気感が抜群にいい。
ワンシチュエーションに近い会話劇なのに、まったく退屈しない。
誰かのスマホが鳴るたびに空気が変わり、「次は何が出るんや…」という嫌なスリルが続く。
まぁ、自分のスマホの中身は見られたくないし、逆に他人のスマホもあまり触りたくない。
それは単なるプライバシーの問題というより、スマホの中には“その人の見られたくないもの”も詰まってて、言ってみれば暴露にもなる。
オリジナルと韓国リメイクにはそれぞれの良さがあるが、映画としての完成度や会話劇の気持ちよさは、やはりこちらが上。
一方で、人物の感情の出し方や親近感の強さでは韓国版といった感じ。


