アリバイ作りをきっかけに、少しずつ崩壊していく友情を描いた物語。
ルーシー(サラ・マーティンズ)の誕生日会に集まった友人たちを待っていたのは、すでに死亡した彼女の遺体と、彼女を抱える夫マックス(パスカル・デモロン)の姿だった。
この場面で、あろうことかトーマス(ヤニック・ショイラット)は、「マックスは自分たちと一緒にいたことにしよう」とアリバイ工作を提案する。
渋々ながらもモード(アンヌリーズ・エスム)はトーマスの提案に同意し、ピエール(ミカエル・コーエン)も迷った挙げ句にそれを受け入れてしまう。
しかし警察はこの証言を信用せず、マックスのアリバイを疑い始める。
トーマスの提案はあまりに猪突で、その動機も不明確なので共感できない。
それにあっさり乗っかるモードとピエールの行動も腑に落ちず、「ここから何か大きなどんでん返しがあるのでは」と期待して観ていると、物語は意外にも単なる友情の話へと着地する。
しかも犯人は、外野から突然投げ込まれる“おまけ”付き。
映画として出来が悪いわけではないが、フルコースを期待していたら、メインディッシュのない幕の内弁当が出てきたような感覚で、序盤に高まった期待の落とし所に困ってしまう。
あの緊張感は何やったんや?と。
ということで、ミステリーやサスペンスを期待して観ない方がいいと思う。
