1984年から1985年にかけて起きた炭鉱ストライキの際、炭鉱労働者へ金銭支援を行った人々の実話を映画化した作品で、権利は戦い勝ち取るものということを描いた作品。
ゲイであることを隠して生きているジョー・クーパー(ジョージ・マッケイ)は、20歳の誕生日にゲイ・プライド・パレード・イン・ロンドンを見に行き、成り行きからパレードに参加してしまう。
その後、炭鉱ストライキのニュースを目にしていたゲイの活動家マーク・アシュトン(ベン・シュネッツァー)は、炭鉱労働者が置かれている状況は、同性愛者が受けている差別と同じ構造だと訴え、支援組織「炭鉱夫支援同性愛者の会」を立ち上げ、支援活動を始める。
当然ながら、同性愛者という理由で拒否されるが、めげずに挑戦を続け、やがて彼らは少しずつ信頼と市民権を得ていく。
どの立場であれ、虐げられる現状の本質は同じで、この物語はさまざまな差別の問題に置き換えて考えることができる。
この映画がいいところは、ここを押し付けがましく描くのではなく、ユーモアを持って等身大で描いているところ。
要するに、差別の構造は対象が違っても同じであり、その根底には常に無理解がある。
この映画はその点をきちんと描きながらも、重くなりすぎず、社会派映画を“構えずに観られる作品”として仕上がっていると思う。
そう考えると、タイトルの『パレードへようこそ』は、よく練られたものだと思う。
