何気ない判断ひとつが、後悔へとつながっていく女性の物語。
診療受付時間を過ぎた午後8時にドアベルが鳴り、研修医のジュリアン(オリヴィエ・ボノー)は対応しようとしたが、女医のジェニー(アデル・エネル)は「こんな時間に来る方が悪い」と言い、相手にしなかった。 このやり取りの後、ジュリアンは帰ってしまう。
翌日、ジェニーは二人の刑事から防犯カメラ映像の提供を求められる。
話を聞くと、近くで身元不明の少女の遺体が発見されたという。
自分が対応しなかったことを悔やんだジェニーは、
強い罪悪感に突き動かされるように少女の足取りを追い始めるが、次第に彼女自身も危険な状況へと巻き込まれていく。
ジュリアンのジェニーに対する態度は、医師と研修医という立場を考えると理解しづらい。
ジェニーが被害者であるフェリシの真相に迫るにつれ、何か大きな闇が隠されているようにも思えたが、演出は淡々としており、感情を煽ることなく事実だけが浮かび上がっていく。
ラストもまた、静かに、淡々と幕を閉じる。
ジェニーが真相を追う姿を見ながら、「警察は何をしているんだろ?」という疑問が終始頭の片隅にあった。
ただ、診療所という場の立ち位置や距離感を見ていると、これは国柄や社会構造の違いなのかもしれない、と妙に納得してしまう。
日常の感覚の違い、なのかもしれない。
