青春の衝動と過酷な現実が交錯する『スティール・コールド・ウインター』 | 三匹の忠臣蔵

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日々是好日。
お弁当ブログだった「お弁当にはたまご焼き」からリニューアル。
映画レビューを中心に、日々思いついたこと、感じたこと、趣味のことを書いてます。

失言から友人を死なせてしまった少年と、村で孤立する少女の、気が重たくなるホラー風味のラブストーリー。
若者向けにしては重たいかも。

自分の失言から友だちが自殺してしまったソ・ユンス(キム・シフ)は、田舎に引っ越してきた日、凍った湖でスケートをするウン・ヘウォン(キム・ユネ)に一目惚れする。

村の人々は、ヘウォンの父親ミョングァン(チョン・インギ)が障害者ということもあり、ヘウォンのことを快く思っていないが、ユンスはなんとか彼女に近づこうと頑張る。

ある夜、ユンスは包丁を持ったまま部屋に入るヘウォンを目撃し、翌日、彼女の父親が片腕を切られた死体で発見される。
ユンスは一旦警察にこのことを話すが、後に撤回する。

村の人々から逃げ場を失ったヘウォンを守るために、ユンスは取り返しのつかない選択をすることになる。

カメラワークは良かったし、豚の扱いから連想させる描写も良かった。
キャストも良かったし、展開のテンポも良かった。
だから、映画としては悪くはないと思う。

だが、ストーリーがどこか中途半端な印象を受ける。
高校生らしい行動として「ありうるかも?」は理解できるが、医者(チョ・ハンチョル)が「父親の子を妊娠した」と言うシーンは、いくら評判が悪い人物でも、唐突で違和感がある。
だから救いないのかもしれないけど。

ラストも、ここに至るまでの感情の沸点が不足しているように見える。
高校生なら「あるかも」はわかるが、もっとやりようがあったのではないかな。そう考えるともったいない。
ヤン里長(ムン・チャンギル)との関係も希薄で、「なんで?」と「やっぱり」の繋がりが甘いんかな。