癒やしではなく罪の証となった_ホワイト・バッジ | 三匹の忠臣蔵

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ベトナム戦争の後遺症に苛まれる作家ハン・ギジュが、戦友ビョン・ジンスとの再会をきっかけに、自らの実体験をもとにPTSDやトラウマに苦しむ戦争帰還兵の“戦争の終わらない日常”を痛切に描いた社会派ドラマ。

ベトナム戦争の小説を連載しているハン・ギジュ(アン・ソンギ)に、戦友だったビョン・ジンス(イ・ギョンヨン)から連絡が入り、ベトナム戦争の悪夢の中へと引き戻されていく。参戦から10年が経つが、銃声、ジャングルでの殺戮、倒れる戦友の記憶がフラッシュバックとして蘇る。

ある日、47人中7人しか生き残れなかったフンバサンの記憶から抜けられずにいるビョン・ジンスは、拳銃で自分を殺してほしいと頼む。
彼は自分を殺してくれる人間を探していた。

物語の舞台は、朴正煕大統領暗殺(1979年)から始まり、1980年の光州事件へと繋がる。
ベトナム戦争経験者が今度は韓国内で暴力や殺戮に関わるという連鎖も描かれる。
光州事件を巡っては「兵士からアルコール臭がした」との証言もあり、それがベトナム戦争の影響とされた。

慰安施設の設置など、当時の韓国軍は日本軍の規律を踏襲しているが、耳を切り落とす行為は豊臣秀吉を連想させる。

従来の戦争賛美映画とは異なり、PTSDや戦争の傷をリアルに描写している。
民間人殺害のシーンには抗議もあったが、参戦経験のある原作者が「真実は隠せない」と反論し、自国の闇を隠さず映画という表現で昇華した。
このあたりは戦後の日本映画にも通じるものがある。

Filmarksに「ホワイト・バッジ2」「ホワイト・バッジ3」と出てきたが、続編なんだろうか。
ランボーの場合、初作はちゃんとちた反戦映画だったが、ヒットに気を良くし、その後の作品はアメリカ礼讃のプロパガンダとなったので気になる。