ゼロの焦点 | 三匹の忠臣蔵

三匹の忠臣蔵

日々是好日。
お弁当ブログだった「お弁当にはたまご焼き」からリニューアル。
映画レビューを中心に、日々思いついたこと、感じたこと、趣味のことを書いてます。

都会と地方の格差、戦後混乱期をベースにした人間ドラマ。
この作品に限らず、占領下での女性が生きていくための姿は、他の作品でも多く描かれてるけど、ここまで「パンパン」を連呼するのは珍しい。今じゃ無理。

 

今みたいに高価なカメラがある訳でもなく、派手な効果音で引っ張るのでもなく、あるのは構図と役者の表情とセリフの言い回し。

 

芥川也寸志の音楽が作品そのものを描写してる。
前半はテンポもよく後半はちょっとベタな感じ。
今と違い方言もしっかり残してて、やっぱ映画で方言は大事。

 

これ観ていつも思うのが、北陸の雪というか自然と言うか。北陸出の作家でもないのに、よくこんなの描けたね。モノクロなのでより一層悲惨に思えてきて、今じゃ想像もできない、あの頃の金沢に住むのは無理かな。
あと、有馬稲子というと「私の履歴書」が頭をよぎる。

 

野村芳太郎