シブい役が多い ベテラン俳優キム・サンジュンと新人女優パク・チニによる音楽好きへのラブレターのような作品。
悪役イメージのチョン・ホグンがギター片手にフォークソングを歌ってる、全編を通じて流れるフォークの調べは昭和生まれには心地よい。
「音楽の話」店主のイ・ヨンフン(キム・サンジュン)は誰かを待ってるのか何かを探してるようにも見える。
妻と離婚し一人娘と暮らす大学講師のソ・ジニョン(イ・ミョンホ)、妻スギョン(チン・ヨンミ)が娘を連れにやってくる。
家庭持ちで公務員のハン・セジン(ヤン・ジンソク)は、収賄事件にかかわる危機に遭う。
独身の科学教師キム・ホンチョル(チョン・ホグン)は、セジンの紹介でお見合いをし、結婚を考えているが踏み切れない。
それぞれ人生に何かしらを抱えているフォークでつながる四人組。
ここに事情を抱えたホステス、ソ・ヨンファ(パク・チニ)がヨンフンの求人に応募してやってくる。
ヨンフン、ホンチョル、セジンが無料コンサートを改め参加費を徴収しようと話し合うが、お金を取るのはお金が欲しいからではなく、お金を払う価値があるコンサートだという証。
これは本当にそうで、私的にもセミナー・イベントを10年やって、ここだけは譲らなかったし、社会人バンドをやってた人には経験がある話だと思う。練習場の貸館代を払うのにバイト演奏にいったりと。
ところが予約しておいたコンサート会場が、工事で使えなくなってしまう。
それぞれにとっての「幸せ」は違って、その幸せは簡単に手に入らない。だから追い求めるみたいな話でいいのかな。
とにかく時間が止まったように静かに見られる映画。