「500年にわたり行方不明だった、英国王リチャード3世の遺骨発見の立役者となった主婦フィリッパ・ラングレーの実話を化した」ミステリー・アドベンチャー。
バックサウンドがハリー・ポッターの世界観のように、神秘的な雰囲気を醸し出している。
リチャード3世に取り憑かれたように研究に没頭していく様が違和感なく、理屈抜きに理解できる演出がいい。
ただ、もう少し強いきっかけがあっても良かったかな?でもそうすると押し付けがましくなるし。そこは、いい塩梅だと思う。
「嘘は繰り返されると真実になる」これはそうで、日本の坂本龍馬像もそうではないかな。単に小説の話をあたかも事実のように思い込み、勝手に偶像化され独り歩きする。
「まともな人はリチャード3世協会なんかには入らない」は坂本龍馬信者を連想させる。
リチャード3世の墓がないことを知ったフィリッパが行動を起こすんだが、薬も飲んでて一つ間違えばおかしな人になってしまう。
そこでフィリッパは、リカーディアン(Richardian)と距離を置く、違う道を進むことにするが。
フィリッパがバックリーを訪ねた時、フィリッパの体調や気持ちに合わせて、全て受け入れフィリッパを気遣ってるバックリーとスタッフの態度がユーモアもあり共感できる。窮地に立っての手のひら返しも笑えるし。
発掘反対派も出てきて、ドラマとして押さえるところは押さえてる。
家族はもちろん、取り巻く人が良い人で発掘シーンはワクワクする良い映画。